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2008年5月23日 第34回サイエンスカフェ

量子暗号・量子情報処理~新しい通信と情報処理~

当日の様子

わたしたちの身の回りのものは、原子や電子、さらには、光の粒子である光子などの、波動性を持つ粒子が結合して成り立っています。このような性質は量子性と呼ばれ、これまでの情報処理では、量子性はその不可思議な性質から情報処理を乱すものとして避けられていました。しかし、量子情報処理では、量子性を積極的に用いることで、これまで情報処理のパラダイムでは、実現できなかった情報処理が可能となります。たとえば、量子性を用いた暗号である量子暗号では、情報の流出そのものを防ぐことが可能であるため、どのような計算機が出現しても安全性が破られることはありません。本カフェでは、量子暗号の原理について説明し、最近の量子暗号の研究について紹介します。

開催情報

開催日 : 2008年5月23日(金)18:00~19:45
会場 : せんだいメディアテーク

林 正人 東北大学大学院情報科学研究科准教授


林准教授は、これまで量子情報処理を専門に研究してきました。量子情報処理では、光の粒である光子や電子などの量子性を持つ素子を用いて情報処理を行います。これまで、量子情報処理の様々な性質を明らかにする研究を行ってきました。特に、不完全な素子を用いた場合でも量子暗号の安全性を定量的に保証する理論を構築し、量子暗号の実用化に向けて貢献しています。


当日の様子

QANDA

実際に“231”とかをどういうふうに量子暗号として送るのでしょうか?
 はじめに、”231”を二進数に変換します。この場合,ビット列” 11100111”になります.次に,16桁以上の秘密の乱数(秘密鍵)を量子通信によって配送します.この部分は実際偏光版を使って皆様に実験してもらった部分です.この部分について省略します.そして,生成できた秘密鍵と送る情報(この場合は0または1)の論理的排他和を計算します。そして得られたビット列を普通の通信路(この部分の情報は盗聴されても構わない)を用いて送ります.受信者は受け取ったビット列と秘密の乱数との論理的排他和を計算します。すると,受信者はビット列” 11100111”を回復しています.最後に,2進数を10進数に変換し,“231”を得ます.


テレポーテーションはできるのでしょうか?
 原子や電子のように非常に小さい粒子をその粒子が持っている情報を全て保ったまま遠距離に移すことは可能です.この技術は量子テレポーテーションと呼ばれています.ただ,人間などのように非常に大きな物体について,同じようなテレポーテーションを行うことは困難を伴います.なぜなら,人間のように大きな物体には非常にたくさんの情報があり,これらを全て,量子テレポーテーションの技術の延長で行うことは困難であると思われます.ただし,将来,量子テレポーテーションと全く異なる技術、量子テレポーテーションを遥かに上回る技術が出る可能性もありますので,人間のように規模の大きな物体のテレポーテーションが可能か不可能かについては、分かりません.


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