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STARC共同研究賞受賞(流体科学研究所寒川誠二教授)

本年のSTARC共同研究賞に寒川先生の研究テーマが選ばれました。
半導体デバイスメーカー10社のコンソーシアムである㈱半導体理工学研究センター
(STARC:The Semiconductor Technology Academic Research Center)は半導体技術基盤および先端技術競争力を強化、シリコン半導体技術の基礎分野における産業界と大学との密接かつ有効な協力関係の構築および発展性と創造性に富んだ特徴ある研究成果の創生、シリコン半導体技術分野へ強い関心と情熱を持つ大学若手研究者の育成支援を目指して大学との共同研究テーマを募集しています。厳しい競争率の審査を経て毎年20件弱の将来の日本半導体に有益な優れたテーマを採択して3年間の研究プロジェクトを行なっています。その採択テーマの内、研究終了時に多大なる貢献をしたテーマをプロセス・デバイス分野から1件、システム・回路分野から1件を選び、「STARC共同研究賞」の授与と表彰を行なっています。 本年は、プロセス・デバイス分野で寒川先生が提案した「超低誘電率層間絶縁膜形成技術に関する研究」が選ばれました。この研究テーマは2000年に寒川先生が提案した無損傷トップダウンプロセスである中性粒子ビームを用いた超低誘電率膜形成技術の研究開発であります。堆積膜のプリカーサであるガス分子を気相で解離することなく基板表面で重合する従来には無い全く新しい方法であり、低誘電率膜の分子構造の制御が実現できます。その結果、誘電率が2.0以下で実用的な硬度が両立でき、且つ、耐熱性が高く、吸湿性の低い膜特性を実現することに成功しました。また、このような特性を実現するために必要な膜分子構造を提案し、32nm以降の層間絶縁膜材料の指針を示しました。表彰式は8月26日に新横浜国際ホテルで開催されるSTARCフォーラム/シンポジウム2010で行なわれます。

 

[問い合わせ先]
流体科学研究所 流体融合センター 知的ナノプロセス研究分野
教授 寒川 誠二
TEL:022-217-5240 mail:samukawa*ifs.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えて下さい)

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