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前頭前野に行動戦術の使い分けに関わる新しい領域を発見―動的再編成をしめすサル内側前頭前野―

 東北大学大学院医学系研究科の虫明元教授(生体システム生理学)、松坂義哉助教らのグループは、脳の前頭前野の内側に行動制御に関わる新たな領域を発見しました。この領域は個体が具体的な行動の中身よりも自ら編み出した行動の決定の仕方、すなわち行動戦術(行動選択のポリシー)を使い分けることに関与しているとみられ、意思決定に関わる脳の仕組みについての理解を深めることが期待されます。本研究からは、これまで機能が知られていなかったサルの内側前頭前野のある領域が、具体的な行動そのものを選択するのではなく、行動の選択の仕方を選択するという、より高次でメタレベルでの意思決定に関わることを示唆する結果を得られました。しかもこの新たな前頭前野内側領域は、行動条件により大きく動的に再編成される点でも極めて特異な領域であることが判明しました。今回の研究成果は、脳の高次機能行動や認知症の理解や治療のアプローチ、ヒューマン-マシン・インターフェースなどへの応用の可能性があります。

 

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(お問い合わせ先)

東北大学大学院医学系研究科 

生体システム生理学分野

教授 虫明 元

電話 022-717-8073

Email: hmushiak@med.tohoku.ac.jp

 

(報道担当) 

東北大学大学院医学系研究科広報室

長神 風二

電話 022-717-7891

Email: f-nagami@med.tohoku.ac.jp

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