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工学研究科の貝沼教授が科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(研究部門)」を受賞しました。

 このたび、平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において、貝沼亮介教授(工学研究科金属フロンティア工学専攻)が「科学技術賞(研究部門)」を受賞いたしました。

 

業績名:新規形状記憶合金の開発とその応用に関する研究

業績内容:

 現在、実用に供されている形状記憶(超弾性)合金は主にNiTi系であるが、低加工性・高コスト、使用温度範囲や磁場利用での制約など、幾つかの欠点が指摘されている。

 本研究は、NiTiと補完的な特徴を持つ新合金を探索したものであり、高加工性CuAlMn系(NiTiの約2倍の加工性・1/3の製造コスト)、広温度用FeMnAlNi系(-200~200℃の温度範囲で駆動)、メタ磁性NiMnIn系(磁場駆動可能)を開発した。

 本研究により、①CuAlMn系では、板や異形材の加工が容易となり、素材企業での量産化を実現した上で巻き爪矯正具を製品化した。②FeMnAlNi系では、超弾性応力が殆ど温度変化しない特異な特性を見出した。③NiMnIn系では、特異な強磁性-常磁性マルテンサイト変態を見出し、磁場誘起形状記憶効果を世界で初めて実証した。

 本成果は、矯正具などの医療用途と共に振動を吸収する建築用制震部材、温度変化の激しい環境でも安定な超弾性が求められる自動車部品、ピエゾ素子に比して格段に高出力な振動子等の実現に寄与することが期待される。

 

 

文部科学省ホームページ

 

 

[問い合わせ先]

工学研究科情報広報室

(TEL)022-795-5898

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