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全国調査における金属アレルギーの現状報告

 金属アレルギーは、身近な接触皮膚炎の原因の1つであり、皮膚免疫疾患と考えられている。今回、厚生労働科学研究班(小笠原班、代表:小笠原康悦教授)の松永佳世子教授(藤田保健衛生大・皮膚科学)らは、アレルギー性接触皮膚炎の全国調査を行い金属アレルギーの調査結果を明らかにした。

 2010年4月から2011年3月までの1年間、日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会会員を対象に調査を行ったところ、依然としてニッケル、クロム、コバルトは金属アレルギーの3大原因金属であること、2010年度金属アレルギーが増加の傾向を示したことが明らかとなった。

 この成果は厚生労働科学研究費補助金、免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業、「金属アレルギーの革新的診断・予防・治療法の開発研究 平成23年度総括研究報告書」にて、小笠原康悦教授の総括のもと厚生労働省に報告される。

 当研究班では、今後継続して全国調査を行い金属アレルギーの実態把握に務める予定である。さらに、新規診断法や治療方法の開発に向けて、動物実験モデルなどを用いて金属アレルギーの病態解明を進めている。

 金属アレルギーの現状を一般に知ってもらい、ピアス、ネックレスなど金属装飾品の接触について注意喚起を促すため、調査結果の公表に踏み切ったものである。

 

詳細(プレスリリース本文)PDF

 

[問い合わせ先]
小笠原 康悦 (おがさわら こうえつ)
東北大学加齢医学研究所 生体防御学分野 教授
〒980-8575 仙台市青葉区星陵町4-1
TEL: 022-717-8579
E-mail:imbio1*idac.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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