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第21回高性能シミュレーションに関するワークショップ(WSSP)を開催しました

 東北大学サイバーサイエンスセンターは、東北大学、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、ドイツのシュトゥットガルト大学高性能計算センター(HLRS)、NECの共同主催で、2015年2月18日(水)~2月19日(木)に第21回 Workshop on Sustained Simulation Performance (WSSP)を開催しました。本ワークショップは、サイバーサイエンスセンターとHLRSとの間の高性能計算に関する組織的連携協定に基づき、両センターのスーパーコンピュータシステムの利用者、並びに国際的に活躍する計算科学者・計算機科学者を招いて、毎年、春と秋にシュトゥットガルト大学と東北大学で交互に開催しております。今回のワークショップは2日間で延べ159名の参加者が集い、活発な議論がなされました。

ワークショップは、本学進藤秀夫理事(産学連携担当)の挨拶で始まり、引き続き、文部科学省研究振興局計算科学技術推進室川口悦生室長から我が国のHPCI政策に関するご講演がありました。ご講演では、京の次のスーパーコンピュータ開発プロジェクト「FLAGSHIP2020」についての現状と今後の計画が示されました。

今回は、2件の基調講演をスタンフォード大学マイケルフリン教授と神戸大学小柳義夫教授にしていただきました。フリン教授は、30年以上継続されている東北大学とスタンフォード大学の研究者による高性能マイクロプロセッサに関する国際共同研究に触れられたあと、今後ますます性能が引き出すことが難しくなる高性能計算分野において、アプリケーションに応じて動的にハードウェア構成を変えることができるFPGAの可能性について将来展望を述べられました。また、小柳教授は、過去50年のスーパーコンピュータの開発史を紹介されたあと、世界各国が目指すエクサコンピューティングに向けたスーパーコンピュータの開発にはアプリケーションとシステムのコデザインが重要であることを述べられました。

本ワークショップでは、東北大学とJAMSTECの間で行われている共同研究課題「地球科学,防災・減災のためのHPCシステムの開発研究」の成果発表も行われました。東北大学からは、この度サイバーサイエンスセンターで新規導入したスーパーコンピュータSX-ACEを活用したリアルタイム津波震災予測システムの研究開発に関する成果発表を行いました。また、JAMSTECからは3月に導入が計画されているES3(地球シミュレーター3)の構成とその地球科学分野での応用の発表がありました。

このほか、一般講演では、国内外の研究者から、スーパーコンピュータアーキテクチャから応用まで、計算機科学分野と計算科学分野を幅広くカバーする興味深い講演がありました。ご講演についてご興味がございましたら、講演予稿集に残部がございますので、サイバーサイエンスセンターまでお問い合わせください。

フリン教授(スタンフォード大学)による基調講演

ワークショップの様子

問い合わせ先

東北大学情報部情報基盤課総務係
E-mail: som*cc.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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