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金起林(キムギリム)記念碑除幕式を開催

2018年11月30日(金)、金起林記念碑除幕式が本学で開催され、韓国外交部(外務省)・駐仙台韓国総領事館や日韓交流に係る団体・関係者と大野英男総長をはじめとする本学関係者ら約60名が出席しました。

金起林*は、韓国の代表的モダニズム詩人・批評家であり、1936年に東北帝国大学法文学部英文学科に入学し1939年に卒業した本学の同窓生になります。

1998年10月に日韓共同宣言が発表されてから20周年の記念の年となる本年、日韓の研究者や市民グループが中心となり金起林記念碑建立に向け準備が進められ、除幕式が行われました。

大野総長は除幕式の挨拶で「東北大学発祥の地であるここ片平キャンパスに金起林の記念碑が建立されることは、大変意義深いものがある。この碑が、多くの韓国の方々が訪れる象徴として、日韓交流の懸け橋となることを祈念している」と述べました。

また、韓国外交部の朴尚勲(パク・サンフン)公共外交大使は祝辞の中で「日韓関係が困難な時期であるからこそ、相互理解と友情を深める空間が必要だ」と述べました。

除幕式後には、「金起林と平和シンポジウム」を開催し、金起林研究者や東アジア研究者による発表とパネルセッションを通じて、金起林の東北大学留学における意義やその作品から伺える平和への想いを読み解くとともに、未来に向けた日韓関係の在り方について議論が行われました。

*金起林(김기림)(キムギリム)

1908年朝鮮咸鏡北道生まれ。1925年東京の名教中学校編入学。1929年日本大学卒業。1930年『朝鮮日報』入社。1933年九人会(朝鮮のモダニズム文学者の集まり)を結成、30年代朝鮮におけるモダニズム文学の発展に寄与。1936年東北帝国大学法文学部英文学科入学、1939年卒業。1945年の終戦後はソウル大学などで教壇に立ち、韓国における科学的詩論の確立に務めた。1950年の朝鮮戦争勃発後消息不明となり、北朝鮮に自ら越境したと見なされ韓国の文学史から抹消された。1988年作品が解禁となり『金起林全集』が刊行された。代表作とされる詩「海と蝶」は、東北帝大卒業後朝鮮に戻った心情を反映しているともいわれる。

除幕式で挨拶する大野総長

除幕式で挨拶する朴大使

記念碑を囲んで

シンポジウムの様子

問い合わせ先

総務企画部国際交流課
E-mail:kokusai-r*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください。)

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