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金属製積層造形材の疲労強度を1.6倍に向上 - 泡による衝撃力を用いた圧縮残留応力の導入と砥粒による平滑化を併用 -

航空機部品や生体用インプラントへの適用が望まれている金属製積層造形材は、材料の溶け残りなどのために表面粗さが著しく大きく、バルク材に比べて疲労強度が極端に小さい、という弱点があります。金属製積層造形材の実用化のためには、表面を平滑化して疲労強度を向上し、かつ、複雑形状に適用可能な表面改質法の構築が望まれています。

東北大学大学院工学研究科ファインメカニクス専攻の祖山均 教授とボーイング社のDaniel Sanders氏らからなる研究チームは、水中に砥粒を混濁させてウォータージェットを噴射する表面改質法を考案し、金属製積層造形材の疲労強度を66%向上できることを実証しました。本表面改質法は、水中ウォータージェットにより発生させたキャビテーション気泡の気泡崩壊時の衝撃力を用いて積層造形材に圧縮の残留応力を導入すると同時に、砥粒の削食効果により金属積層造形材の表面粗さを低減させる方法です。

問い合わせ先

工学研究科・工学部 情報広報室
TEL : 022-795-5898
E-mail : eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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