本文へ
ここから本文です

ちぎれたDNAの末端と修復方法 誤解されてきたDNAの末端形状

【発表のポイント】

  • DNAは重要な解析対象。物理的に切れたDNAの末端を、修復してから解析することが広く行われている。
  • 物理的に切れたDNAの末端がどうなっているかは長い間誤解されてきたことが分かった。
  • 本研究では、従来の説が間違えていることを示し、効率的に修復する新しい方法を生み出した。
  • DNAという重要な研究対象についての誤解を解き、正しい理解をもたらした。
  • DNA解析技術の基礎となる重要な知見である。

【概要】

これまで物理的にDNAが切れたときに生じる3'末端には、水酸基が存在すると信じられてきました。東北大学大学院生命科学研究科の大坪嘉行准教授らのグループは、この構造は小数派であり、それ以外に様々な構造があることを見いだしました。さらに、様々な構造の末端を、通常の酵素が作用できるような通常の末端構造へと修復する新しい方法を考案しました。本研究は、重要な研究対象であるDNAについての長い間の誤解を解いて正しい理解を導き、ひいては効率的なDNAの取り扱いを可能にするものです。

本研究結果は、(11月8日の)Communications Biology誌 (Nature Publishing Group)に掲載されました。

【図1】 これまで超音波でDNAを剪断した場合、3'末端はOH基であるとされてきた。これは正しくなく、実際はリン酸基や未同定の構造が80%程度を占めている。簡略化のためDNA鎖の片側のみ描いている。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当 大坪 嘉行 (おおつぼ よしゆき)
電話番号: 022-217-5696
Eメール: yohtsubo*ige.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか (たかはし さやか)
電話番号: 022-217-6193
Eメール: lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

このページの先頭へ