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植物と動物の存在比は何によって決まるか? 4つの要因説を野外で同時に検証

【発表のポイント】

  • 植物と動物の存在比を決める要因は「生産性説」「捕食者説」「防衛説」「化学量説」に大別されるが、どれが重要なのか明らかでなかった。
  • これら4つの要因説を定量的に評価する理論的枠組みを構築し、池の生物群集に適用した。
  • いずれの要因説も重要だが、特に「捕食者」と「化学量」の影響が大きいことが分かった。
  • 植物と動物の存在比を決める諸要因説の重要性を定量的に比較した初めての研究。

【概要】

植物と動物の存在比がどのように決まるかは、生態学における大きな課題の1つです。これまで様々な説が唱えられましたが、「生産性説」「捕食者説」「防衛説」「化学量説」に大別されます。しかし、これら4つの要因説の相対的な重要性はよく分かっていませんでした。東北大学大学院生命科学研究科の占部城太郎教授らの研究グループは、コーネル大学・東京大学・奈良女子大学・兵庫県立大学・大連海洋大学と共同で、この問題を解くための理論的枠組みを構築するとともに、その枠組みを池の生物群集に適用することで4つの要因の影響を調べました。本研究は、植物と動物の存在比を決めるうえで、上記の4つの要因説はいずれも重要であること、その中でも特に「捕食者」と植物の「化学量」の影響が大きいことを野外で実証した初めての研究です。

本研究結果は、2021年1月8日付けでCommunications Biology誌電子版に掲載されました。

図1 研究を行ったコーネル大学の実験池(左)と、植物プランクトン(右上)及びそれを食べる植食者の動物プランクトン(右下)。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当 占部 城太郎(うらべ じょうたろう)
Eメール:urabe*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか (たかはし さやか)
電話番号:022-217-6193
Eメール:lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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