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電池性能をUPさせるカーボン新素材 「グラフェンメソスポンジ」のサンプル提供を開始

【本学研究者情報】

〇本学代表者所属・職・氏名:材料科学高等研究所 / 多元物質科学研究所・教授・西原 洋知
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 多孔性と耐久性を両立したカーボン新素材「グラフェンメソスポンジ(GMS)」(注1)のサンプル提供を開始します。
  • スーパーキャパシタ、リチウムイオン電池、燃料電池、リチウム硫黄電池、全固体二次電池、空気電池などの各種電池において、活物質や導電助剤として利用することで、性能UPが期待できます。
  • 電池以外にも、大容量の吸着材、応力で吸脱着可能な吸着材、酸化耐性と細孔容量に優れる電極担体など、様々な用途展開が期待できます。

【概要】

カーボン材料は電池の必須構成要素であり、活物質や導電助剤として広く利用されています。しかし、従来のカーボン材料においては、多孔性(電気を貯める量に関係)と耐久性はトレードオフの関係にあり、これが電池の高性能化や次世代電池の実現の大きな障害となっていました。東北大学が開発したカーボン新素材GMSは、緻密に設計されたナノ構造により、従来のカーボン材料を大幅に上回る優れた多孔性と酸化耐性(化学的な耐久性)の両立を実現しています。また、この材料は柔軟であり、可逆的に圧縮・復元が可能です。したがって、充放電に伴い激しく構造変化をする活物質の動きに追従することができ、機械的な耐久性にも優れています。

2021年度の東北大学発ベンチャー起業支援プログラムに採択され、GMSの工業化を目指すことになりました。そこで2021年5月より、MTA契約に基づく一般へのサンプル提供(有償)を開始いたします。

図1 GMSの構造模型

【用語解説】

注1)グラフェンメソスポンジ(GMS)
東北大学が2016年に発表したカーボン新素材。3~8 nmの泡状の細孔構造をしており、細孔壁は欠陥の無いグラフェンシート1層で構成されているため、多孔性と耐食性を両立している。詳細は下記の論文と特許を参照。
(論文)DOI: 10.1002/adfm.201602459
(特許)特許第6460448号

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(サンプル提供、研究関連について)
東北大学 材料科学高等研究所 / 多元物質科学研究所
教授 西原 洋知(にしはら ひろとも)
電話:022-217-5627
E-mail:hirotomo.nishihara.b1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道関連)
東北大学 材料科学高等研究所 広報戦略室
電話:022-217-6146
E-mail:aimr-outreach*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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