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分子構造までクッキリ! -世界最先端のクライオ専用300kV透過型電子顕微鏡を稼働 疾患発症メカニズムの解明や創薬に貢献 -

【本学研究者情報】

〇未来型医療創成センター 教授 小柴生造
未来型医療創成センターウェブサイト

【発表のポイント】

  • 世界最先端のクライオ専用300kV透過型電子顕微鏡を導入し、2021年9月から本格稼働します。
  • 導入されるクライオ専用透過型電子顕微鏡は世界最高レベル約2Å*1の分解能を有し、多様な生体高分子の構造解析が可能です。
  • 東北メディカル・メガバンク計画により併設されているスーパーコンピュータを活用することで、電子顕微鏡によるデータ取得後の構造解析が可能です。
  • 企業やアカデミアの利活用を積極的に受け入れ、創薬等最先端の生命科学を支援します。

【概要】

これまで東北地方にはクライオ専用透過型電子顕微鏡がなく、詳細な分子構造の観察を必要とする研究者は、装置が設置された他の地方の研究機関まで出向いて試料観察を行う必要がありました。

今回本学が東北地方で初めて導入した300kV電界放出形クライオ電子顕微鏡(CRYO ARMTM 300 II、日本電子製2021年1月発売)は、未来型医療創成センター(INGEM)*2により、2021年9月から本格稼働されます。世界最高レベル約2Åの分解能で多様な生体高分子の構造解析が可能となり、また、東北メディカル・メガバンク計画で設置されたスーパーコンピュータにより測定データの構造解析が可能です。

本装置は本学学内だけではなく、学外の企業・研究機関等からの利活用も積極的に受け入れます。東北地方でも多様な生体高分子の構造解析が可能となることで、構造情報に基づく疾患発症メカニズムの解明や創薬の実現が期待されます。

今回導入されたクライオ専用の透過型電子顕微鏡

【用語解説】

*1 Å:オングストローム。長さの単位で、0.1nm(ナノメートル、ナノは10億分の1)を表す。近年クライオ電子顕微鏡法における技術革新が進み、原子分解能での構造決定も可能となっている

*2 未来型医療創成センター(INGEM):個別化医療・個別化予防を柱とする未来型医療の実現に資することを目的に、東北大学に設立された部局横断型の組織。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学未来型医療創成センター
教授 小柴 生造(こしば せいぞう)
電話番号:022-274-6016

(報道担当)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
長神 風二(ながみ ふうじ)
電話番号:022-717-7908
ファクス:022-717-7923
Eメール:pr*megabank.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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