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東北大学下水情報研究センターを設立 -仙台市と連携しCOVID-19等の感染症対策に下水情報活用-

【本学研究者情報】

〇工学研究科土木工学専攻 教授 佐野大輔
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 東北大学に下水情報研究センターを設立。
  • 下水情報を活用しようとする自治体向けのコンサルティングを実施。
  • 仙台市と連携し、様々な感染症に対して適応可能な社会の実現を目指す。

【概要】

全世界で猛威を奮っている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、発生から3年近くが経過した現在においても完全な収束は見通せない状況にあります。一方で、COVID-19の病原体である新型コロナウイルスは、感染者の一部が排泄物中にウイルスを排出することから、下水調査によりCOVID-19流行情報を取得しようとする取り組みが全世界で行われてきました。しかしながら、下水調査により得られた新型コロナウイルスに関する情報(下水情報)が本当に社会にとって意味のある形で活用されている例は、全世界を見渡しても限られているのが現状です。

COVID-19に関わる下水情報には、下水中ウイルス濃度やウイルス遺伝子配列などが存在しますが、これらの下水情報を自治体が持続可能な形で活用していくためには、下水情報活用に関するコンサルティングを行う環境整備が必要不可欠です。

東北大学大学院工学研究科は、これまで下水情報を活用して、COVID-19の陽性者数予測やノロウイルス感染症の流行検出を実施してきました。この度、東北大学大学院工学研究科と仙台市は、東北大学と仙台市による包括連携協定のもと、さらなる連携を図るため「下水情報取得及び活用の調査研究に関する覚書」を締結し、様々な疾病に対して適応可能な社会の実現を目指すことで同意いたしました。さらに、本覚書を基盤とし、下水情報のさらなる活用を実現するために、東北大学工学研究科下水情報研究センターを設立します。当センターの主な役割は、下水情報を活用しようとする自治体向けのコンサルティングです。当センターでは、下水情報の活用を検討している自治体からの依頼のもと、下水情報ニーズ調査に基づく下水調査内容の提案、下水調査結果の分析、及び下水分析に興味を持つ分析会社への下水分析方法解説資料の提供等を行います。

東北大学工学研究科下水情報研究センター
設置期間: 2022年12月15日~2027年3月31日
設置場所: 東北大学工学研究科青葉山東キャンパス内

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

<研究・覚書に関すること>
東北大学大学院工学研究科 土木工学専攻 教授 佐野大輔
電話 022-795-7481
E-mail daisuke.sano.e1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

<報道に関すること>
東北大学大学院工学研究科 情報広報室 担当 沼澤みどり
電話 022-795-5898
E-mail eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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