![]()
『知の創造体』として、戦略的独創研究と長期的視野に立つ基盤研究推進のために東北大学独自の最先端の研究体制の再構築を図り、世界トップレベルの研究成果を創出する。

2-(1) 研究中心大学「東北大学」の研究基盤の強化
A 社会的課題にこたえる戦略的研究の推進
〔背景〕
近年、人類社会が直面している重要課題に対して、戦略的研究の公募が増加している。実学尊重を掲げる本学は、これら戦略的研究に対して大いに力を発揮して社会的課題にこたえる責務がある。
〔プラン〕
①社会的ニーズと東北大学の多様な研究シーズ情報を組み合わせることができる戦略的研究支援機能を構築し、学内横断的、異分野融合的に研究チームを迅速に組織化できるようデータベースの充実を図って、研究者が主体的に提案するプログラムの構築に加えて、総長による全学的見地からの提案によるプログラムの構築を行う。②本学発の戦略的研究政策提案機能強化のための体制を整備する。③新たな取組が求められるテーマ(脳科学分野、人文社会科学分野、環境分野、エネルギー科学分野等)に関してその推進方策を検討する。
B 特定研究領域の育成による世界最高水準の大学への躍進
〔背景〕
東北大学は、ナノテクノロジー・材料、情報通信、物理、化学などの分野においては引き続き世界トップレベルの研究を牽引することはもとより、人類が近未来に必要とする独創的研究や科学の振興、そして新たな学術の創成を提案し、実現していく必要がある。総合科学技術会議は「科学技術基本計画(平成18年3月28日閣議決定)」の中で生命科学(ライフサイエンス)を重点推進4分野(ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料)の一つとして位置付けている。また、文部科学省は生命科学分野における基礎と応用分野の橋渡し支援プログラムを設定している。
〔プラン〕
①世界トップレベル国際研究拠点形成促進プログラム(World Premier International Research Center Initiative : WPI)に採択され発足させた原子分子材料科学高等研究機構について、世界最高の国際研究ネットワーク拠点に発展させるべく組織の強化と支援を行う。②グローバルCOEプログラム等の競争的研究課題の採択件数の増大を図る。③世界トップレベルの研究者の受入体制及び本学研究者の育成体制を整備する。④生命科学分野の研究を推進するため、生命科学研究基盤の充実を図るとともに、既存の生命科学関連分野が適切に連携した研究体制を構築する。
C 長期的視野に立脚した基盤研究の充実
〔背景〕
人類社会や科学の主要課題がいかに変化しても対応できる多様な基盤研究があればこそ、時代に応じた戦略的研究や新たな学術が創成される。真に実力のある総合大学として、長期的視野に立脚した基盤研究体制を充実する必要がある。
〔プラン〕
①研究者の主体的な提案に基づく研究資金の確保により、基盤研究の礎を効果的に充実させる。②新教員制度の適正運用によって若手教員の独創を活かした研究の推進、分野に規制されない研究チームの編成を推進する。③各部局、専攻、研究チーム、教育チーム、そして個人単位における数年単位でのミッションを策定、公表、データベース化する。④前記③を基に、ミッションに対する評価システムを明確化し公表する。⑤基盤研究支援機能を整備して、各部局・研究者の自由な発想と独創性のある研究を支援、推進する。⑥共同利用・共同研究型の附置研究所等学術研究組織の整備に関する国の動向を見つつ、本学における研究所等の将来構想を描きながら学術研究組織の整備を進める。
2-(2) 新機軸研究へのチャレンジ
A 国際高等研究教育機構等による新機軸研究の牽引
〔背景〕
新たな学術分野創成には異分野を融合させた研究を行うことが必要になってきている。その原動力として広い視野を持って多角的に思考できる若手研究者の育成が不可欠である。本学は他大学に先駆け、異分野融合を目指して研究教育を行う国際高等研究教育院と国際高等融合領域研究所からなる国際高等研究教育機構を発足させている。さらに平成20年度には医工学研究科が新設された。
〔プラン〕
①国際高等研究教育機構、原子分子材料科学高等研究機構、医工学研究科等を活用し、新機軸研究を推進する。②若手教員(准教授、助教)、博士研究員(ポスドク)を活用した新たな融合領域の研究を推進する。③広範かつ深淵な知識、十分な実践経験、指導的教育力を備えた定年退職教授を「総長特命教授(融合研究)」とし、若手研究者の教育と研究評価を行うシステムを検討する。
B トランスレーショナル・リサーチの促進
〔背景〕
生命科学研究などの急速な進展とともに、基礎医学研究の成果を臨床応用まで一貫して行う、いわゆるトランスレーショナル・リサーチ(Translational Research : TR)を促進する仕組みを整備することが急務となっている。
〔プラン〕
①先端医科学研究の臨床応用化により先端医療開発を進め、国際競争への参画と医療水準の向上、国民の健康増進への貢献を目指して、未来医工学治療開発センターの充実を図り、トランスレーショナル・リサーチの推進を担う人材育成の教育システムを構築する。②「東北地区TR拠点形成ネットワーク」を構築し、医工学研究科等と連携の下、未来医工学治療開発センターを中核とした先端的医療の確立を目指す。
2-(3) 国際研究拠点としての研究の連携
A グローバルネットワークの構築による国際共同研究の推進
〔背景〕
本学が世界最高水準の大学となるためには、国際水準の大学・研究機関と世界トップレベルの国際共同研究を行い、研究の質の更なる向上を図る必要がある。そのための支援組織の整備・充実が必要となる。
〔プラン〕
①APRU(Association of Pacific Rim Universities)、T.I.M.E.(Top Industrial Managers for Europe)、AEARU(The Association of East Asian Research Universities)など国際水準の大学・研究機関との国際学術ネットワークを通じた世界トップレベルの共同研究、学術交流協定校との国際共同研究を推進する。②国際水準の大学・研究機関との戦略的学術交流協定締結を推進する。③国際連携関係機能を強化し、海外事務所の機能整備、他機関との共同設置、リエゾンオフィスの全学活用や原子分子材料科学高等研究機構との連携等によって、国際水準の大学・研究機関との戦略的グローバルネットワークを構築する。
B 世界第一線の研究者が集う国際的研究の推進
〔背景〕
東北大学において国際的研究を推進していくためには、全学的に、世界第一線の若手研究者が集い共に研究を行っていくことが重要である。
〔プラン〕
①国際公募により、外国人研究員・教員を積極的に登用する。WPI、グローバルCOEプログラム等のプロジェクト研究においては、世界の有能な若手研究者を積極的に登用する。②外国人研究員・教員の受入環境を整備する。インターナショナルスクールの確保について検討を進める。