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『知の創造体』、『知の継承体』として本学が展開する多様な教育研究活動を支える国際水準のキャンパス環境を整備する。

4-(1) 世界最高水準の大学にふさわしいキャンパスの構築
A キャンパス整備に関するコストの的確な把握と整備手法の検討
〔背景〕
本学が世界最高水準の大学となるためには、キャンパス環境の整備といったハード面の充実が欠かせない。本学は現在、片平、川内、青葉山、星陵、雨宮の五つをメインキャンパスとし、青葉山新キャンパスの整備(雨宮キャンパス及び片平キャンパス(南地区)の売却)を予定している。国際水準のキャンパスの構築に向けた計画的整備を着実に推進するためには、特徴ある各キャンパス相互の有機的連携をもったビジョンに基づきそのコストを的確に見積もり、国の補助金等の動向を踏まえ多様な資金獲得のスキームを探りながら、それに基づく整備手法と資金計画の立案に取り組む必要がある。
〔プラン〕
①施設設備の内容に応じた整備手法及び資金計画の立案を行い、効率的かつ戦略的なキャンパス整備を進める。その際、全学的見地からの整備を効果的に行うため、定例会議を設置する。②青葉山新キャンパス及び青葉山キャンパスは「国際キャンパスモデル」として、片平キャンパスは「大学のシンボル」として、川内キャンパスは「大学の顔」として、星陵キャンパスは「先進メディカルサイエンス創生の拠点」として、各キャンパスの特性を踏まえたビジョンに基づく相互に有機的連携をもった整備計画の具体化を進める。③青葉山新キャンパスの整備事業のマスタープランの具体化と並行して、雨宮キャンパスの地価状況や立地価値等の再評価に基づく有効活用の検討を含め、青葉山新キャンパスに関する整備手法と資金計画を立案し、実行する。④施設設備の老朽化やユニバーシティハウス、ゲストハウスなどのニーズに関する点検評価を行い、整備事業のプランを策定するとともに、整備手法と資金計画を立案し、実行する。⑤キャンパスアメニティの向上に関する整備手法と資金計画を立案し、実行する。
B 青葉山新キャンパス:国際キャンパスモデル化と融合的研究分野の研究施設の配置
〔背景〕
青葉山新キャンパスは、教育研究水準・教育研究環境・居住生活環境・自然との共生などすべての点で国際水準のキャンパスのモデルとなりうる。融合的研究分野の研究施設の効率的配置を重視して整備を進める必要がある。
〔プラン〕
①青葉山新キャンパスについては、造成工事、土木工事、建物の実施設計などその整備を着実に進める。②青葉山新キャンパスのマスタープランを基本としながら、国際水準のキャンパスとするための具体的計画を立案する。その立案に当たっては、キャンパスの国際水準化へ向けたビジョンに沿って、世界トップ性能の実験装置群、世界トップレベルの融合的分野の研究集団、既存の青葉山キャンパスとの効率的な連携、交通手段の整備、ユニバーシティハウス、ゲストハウス、インターナショナルスクール、保育施設などの要素を検討する。もとより大学単独では実現できない要素も含まれるため、関係者の理解と協力を得ながら整備を進める。
C 片平キャンパス:大学本部としての機能充実と再開発
〔背景〕
片平キャンパスは本学発祥の地で本部もあり、この意味で「大学のシンボル」であり中枢機能を担っている。平成19年度に策定したマスタープランを基本に、専門職大学院や研究関連施設の整備とともに、大学本部としての機能充実と再開発を進める必要がある。
〔プラン〕
「大学のシンボル」として、片平キャンパスのマスタープランを基本とした再開発を着実に実行する。仙台駅からの利便性という立地の特性を活かして、既存施設と敷地の徹底的な有効利用を強く意識しながら、市民、校友等にも開かれたアメニティスペースの整備など都市型学術空間の構築に向けて取組を行う。
D 川内キャンパス等:アメニティの向上と安全の確保
〔背景〕
川内キャンパスは、学生にとって大学との出会いとなる初年次教育の場であり、この意味で「大学の顔」でもある。しかし、施設の老朽化・狭隘化が目立ち、キャンパスアメニティの向上が望まれている。少子高齢化時代の学生確保や、学生により良い勉学と自己形成の環境を与えるためにも、川内キャンパスの構内美化及び施設整備を優先的に行う必要がある。星陵キャンパスはメディカルキャンパスとして一体的に機能強化することが課題である。また、分散キャンパスとなっている本学では、安全で利便性の高いキャンパス交通の確保が重要な課題である。
〔プラン〕
①「大学の顔」として、川内キャンパスマスタープランに基づき、川内キャンパスの構内美化と学生生活に係わるアメニティの向上を中心に整備を進める。学生総合サービスセンターの開設、教育施設の整備、図書館空間の快適化などに取り組む。「学と住の一体化」(学部学生用ユニバーシティハウス等)など川内キャンパス周辺の整備計画を検討する。②「先進メディカルサイエンス創生の拠点」という観点から、星陵キャンパスマスタープランを策定し、その実現に向けた取組を行う。③交通、防犯など安全で安心できるキャンパスづくりを進める。学生の通学の利便性や交通安全の確保の観点から、交通環境の整備を順次行う。
E 各研究領域コアを中心とする関連分野の計画的設置と施設設備の効率化
〔背景〕
現状において東北大学は分散キャンパスとなっており、研究領域コア内の交流や、異分野間の融合的研究の障害となっている。これに対し、現在策定されている東北大学研究教育基盤技術センターのマスタープランや各地区のテクニカルサポートセンターの有効活用が期待されている。
〔プラン〕
①シナジー効果による先端的、融合的研究を推進するため、各研究領域コアを中心として関連分野の計画的な設置を検討する。②施設設備の更なる高効率な活用を促進するため、全学共同利用スペースの更なる創出とその運用ルールを策定する。また、研究教育基盤技術センターを活性化する。③人材の学内情報検索システムを活用して、技術職員、若手研究者(ポスドク)等の情報バンクを整備する。
4-(2) 環境・安全に配慮したキャンパスの整備
A 環境保全・安全管理の責任体制の充実と社会貢献
〔背景〕
環境汚染やエネルギーの消費など環境保全の問題は、大学にとっても重要課題である。また、安全で健康的な作業環境の整備は、大学の教育研究及び病院での診療を推進する上での基本条件である。先端科学技術や高度先端医療技術などが急速に進展すればするほど、教育研究を遂行する上での安全性の確保が重要となる。
〔プラン〕
①地球環境の保全という人類社会の課題に対し、教育研究をはじめとするあらゆる活動を通じて環境負荷の低減や循環型社会の実現に寄与する。地球環境に優しいエコキャンパスを目指して、本学にふさわしい環境マネジメントシステムを導入する。②環境保全・安全管理体制の更なる質の向上を図るため、環境保全・安全管理を一元的に管理する組織の充実を図るとともに、所管専門委員会と関連する学内共同教育研究施設等との連携を強化する。③二酸化炭素の排出削減と更なる省エネルギーに取り組むため、「東北大学における温室効果ガス排出削減等のための実施計画」を着実に実行する。
B 宮城県沖地震対策の強化
〔背景〕
キャンパスの安全を守るには、防災と防犯のための適切な対策が必要である。このうち自然災害という制御し難いイベントリスクへの対処を通じ、大学の機能を維持し、社会的要請にこたえることも重要である。特に宮城県沖地震の発生確率は高い水準で予測されており、これによって教育資源、研究資源、経営資源の損失や外部に損害を及ぼす可能性など様々なリスクが想定される。
〔プラン〕
災害に強いキャンパスを目指して、「東北大学地震対策基盤プロジェクト」を実行し、仙台市、宮城県のほか国レベルの防災対策とも連携を図りつつ、総合的に学内システムの点検・見直しを進め、シミュレーションに基づく実践的訓練を実施する。
4-(3) 大学運営の基盤となる情報通信・メディアの整備
A 情報基盤の全学的・体系的整備
〔背景〕
近年、情報技術の進展により、情報基盤の整備が組織基盤として不可欠なものとなっている。情報の電子化とその効果的な利用は、情報の流通、コストの削減等の面でメリットが大きい。個人情報保護法、不正アクセス禁止法等の強化により、組織の責任が問われる場面も出てきている。しかし、全学で統一された情報基盤の整備、情報セキュリティ対策やコンプライアンスの強化、情報専門職の育成など、対応すべき課題は山積している。本学においても、情報関連の教職員の力と経費を結集して情報基盤の全学的・体系的な整備に取り組む必要がある。
〔プラン〕
①業務全般の合理化・効率化、全学コストの削減、学生・教職員へのサービス向上、セキュリティ対策の強化、損害賠償リスクの軽減、学内コミュニケーションの活性化、情報発信力の強化、本学同窓生との連帯強化、本学ブランドの向上等を図るため、情報基盤整備の推進責任体制を再構築し、「東北大学情報化推進アクションプラン」を着実に実行する。②平成20年度から基盤経費化された「全学的情報化推進経費」を効率的に活用し、教育研究の高度化や業務プロセスの抜本的な改革を支えるべく全学的に統合・一元化された情報基盤の整備を進める。
B 学術情報拠点としての図書館機能の改善
〔背景〕
近年の図書館を取り巻く環境の変化に対応するには、紙媒体のみならず電子媒体の活用をも重視し、多様な情報収集活動を展開していくとともに、快適な自学自習の場の提供や学生用図書の充実など学生へのサービス向上を図る必要がある。本学では平成20年度から実施された電子ジャーナル購入経費の一部基盤経費化の措置など電子化の積極的利用の強化を図ってきている。青葉山新キャンパスにおける新分館(理系図書館)の整備に伴い、本学の図書館を本館、医学分館、新分館の3館に再編・統合することが計画されている。
〔プラン〕
①図書館を本学の学術情報の拠点と位置付け、それにふさわしい図書館機能の改善を図る。②安定的財政基盤の確保に努め、開館時間の延長、学生用図書の充実、情報通信技術(ICT)を活用しグループで自主学習を行える環境整備など、図書館における学習等を支援する取組を進める。③本館と分館の図書館業務の効率化を図るための組織の仕組みを検討する。