〇大学院歯学研究科 教授 鈴木治
研究室ウェブサイト
【概要】
日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤雅之)は、日揮グループの機能材製造事業会社である日本ファインセラミックス株式会社(代表取締役社長 田中宏、以下、JFC)が、骨の再生能力に優れ、生体吸収性が高い「リン酸八カルシウム(英名:Octacalcium Phosphate、略称:OCP)※1」について、今般これまで困難とされてきた量産化に世界で初めて成功し、幅広い医薬品・医療機器製造会社との協業を目指してサンプル出荷を開始しましたので、お知らせいたします。
OCP粉末
【用語解説】
※1:化学式はCa8H2(PO4)6・5H2Oと表記され、水溶液中からのHA形成の前駆体の一つであり、また、骨アパタイト結晶の前駆体とも考えられてきた生体材料。リン酸オクタカルシウムとも称されている。化学式が示す通り、多量の結晶水を含むため、HAやβ-TCPと異なり、単一結晶相として焼結できないことから、生体由来高分子、天然由来高分子、合成高分子と組みあわせた複合体の研究が報告されている。β-TCPと同様に生体内吸収性を示す。また、OCPは骨芽細胞など、骨組織に関連するいくつかの細胞を活性化する能力を持つことが報告されている。
(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
顎口腔機能創建学分野
教授 鈴木 治(すずき おさむ)
Email: suzuki-o*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
広報室
TEL: 022-717-8260
Email:den-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
〇大学院医学系研究科分子代謝生理学分野 教授 酒井寿郎
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
【概要】
脂肪組織にはいくつかの種類があります。白色脂肪組織(WAT)はエネルギーの貯蔵や供給を行うのに対し、褐色脂肪組織(BAT)はエネルギーの燃焼に重要なミトコンドリアが多く、熱を生み出す組織として知られています。個体が寒冷にさらされると、褐色脂肪細胞に似たベージュ脂肪細胞(注3)がWATの中に出現し、寒冷への適応を可能にします。褐色脂肪細胞やベージュ脂肪細胞は脂肪を燃焼するため、肥満や糖尿病の治療標的として注目を集めています。
東北大学大学院医学系研究科の酒井寿郎教授らの研究グループは、マウスにおいてエピゲノムの書き換えを行う酵素(注4)の活性を欠失させると、WATでミトコンドリア増生(注5)が起こらなくなり、ベージュ脂肪細胞が作成されなくなることを明らかにしました。さらにこのマウスは年を取るにつれて体重が増加し、代謝異常が起きました。またヒトの皮下脂肪のエピゲノム書き換え酵素の発現と肥満度や血中コレステロール値は、負の相関を持つことを明らかにしました。肥満や生活習慣病に対する新たな治療法や予防法への応用につながる成果です。
本研究成果は、科学誌iScienceオンライン版に3月18日に掲載され、4月19日27巻4号に掲載されます。
図1. 野生型マウスでは寒冷刺激によってJMJD1Aがリン酸化され、BATではクロマチンルーピングを介して熱産生を促し、WATではヒストン脱メチル化を介してベージュ化、ミトコンドリア増生を促進しています。脱メチル化活性を失ったJmjd1a-HYマウスではBATの活性化は起こるが、ヒストン脱メチル化を介したWATのベージュ化、ミトコンドリア増生を起こせず、エネルギー消費量が低下して肥満とインスリン抵抗性を呈します。
【用語解説】
注1. エピゲノム:塩基配列以外の後天的に書き換えられる遺伝情報。DNAのメチル化修飾や、ヒストンのメチル化、アセチル化などの翻訳後修飾などが知られる。
注2. ミトコンドリア:酸化的リン酸化を行い、エネルギーを消費しATPを合成する細胞内小器官。脱共役反応による熱産生も行う。
注3. ベージュ脂肪細胞:脂肪を消費し、熱を産生する働きを持つ脂肪細胞。長期間の寒冷刺激で、皮下の白色脂肪組織中に出現する。
注4. エピゲノムの書き換えを行う酵素:ヒストンの翻訳後修飾を付加する酵素や除去する酵素などが知られる。
注5. ミトコンドリア増生:ミトコンドリアの数が増えること。寒冷刺激を受けて出現するベージュ脂肪細胞では、ミトコンドリアの数が増えて熱産生を促進させる。
(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科分子代謝生理学分野 教授 酒井 寿郎(さかい じゅろう)
TEL:022-717-8117
Email: jmsakai*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
TEL: 022-717-8032
Email: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
東北大学総務企画部広報室
TEL: 022-217-4816
E-mail: koho*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
〇大学院工学研究科金属フロンティア工学専攻
特任准教授(研究) 平木岳人
【概要】
YKK AP株式会社(本社:東京都千代田区、社長:魚津 彰、以下、YKK AP)と国立大学法人東北大学(総長:大野 英男、以下、東北大学)は、2024年4月1日より共同で次世代型アルミニウム資源循環のため共同研究講座を開設します。
YKK APはビジョン「Evolution 2030」の柱に地球環境への貢献を掲げ、循環型社会実現に向けた仕組みづくりを推進しています。製品素材のリサイクル技術確立を目指し、2030年度までにアルミリサイクル率100%(国内)達成に向け、アルミ鋳造設備の再構築や技術開発・研究など環境価値創出に努めています。
一方、アルミリサイクルプロセスにおいては、アルミ以外の素材(樹脂等)から発生する副生ガスや大量に発生する副生廃棄物(ドロス)の適正処理が重要な課題であり、これらの副産物をも循環利用可能なプロセスの設計開発が求められています。このアルミリサイクル副産物の循環利用は従来研究で未だ解決に至っておらず、その解決を図るため金属材料分野で高い実績を誇る東北大学内に共同研究講座を設置し、持続可能なアルミリサイクル社会実現に向けて以下の研究を実施します。
(研究に関すること)
東北大学大学院工学研究科
特任准教授 平木 岳人
TEL: 022-795-7493
Email: takehito.hiraki.e1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院工学研究科 情報広報室
担当 沼澤 みどり
Tel:022-795-5898
Email:eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
〇東北メディカル・メガバンク機構 教授 荻島創一
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
【概要】
世界各国でゲノム医療・研究、創薬開発のためのインフラとして、バイオバンクの整備が進み、欧州ではそのネットワーク構築も行われています。日本でも日本医療研究開発機構(AMED)「ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(ゲノム医療実現推進プラットフォーム・ゲノム研究プラットフォーム利活用システム)」の研究プロジェクトで主要な14のバイオバンクが参画するバイオバンク・ネットワーク注1を構築し、バイオバンク横断検索システムの運用を行うなど利活用の促進に取り組んできました。
このたび、さらなる利活用の促進を図るため、バイオバンク・ネットワークに参画するバイオバンクの分譲申請を共通して行える利用申請システムを開発し、試行的な運用を開始しました。アカデミアや企業のゲノム医療研究、創薬開発の研究者などの利用者は、バイオバンク横断検索システムで検索した試料・情報について、共通の利用申請フォームに一度記入するだけで複数のバイオバンクの担当者にアクセスでき、分譲申請がスムーズに進むことを可能にしました。
バイオバンクが協力して構築した本申請システムを用いて、総計60万人を超える試料・情報が一つのバイオバンクであるかのようにスムーズに利活用できるようになるための一歩となり、よりよいゲノム医療研究、創薬開発が実現し、成果の創出につながると考えられます。
図. 利用申請システムの表示画面
【用語解説】
注1. バイオバンク・ネットワーク
日本医療研究開発機構(AMED)によるゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(ゲノム医療実現推進プラットフォーム・ゲノム研究プラットフォーム利活用システム)の課題「ゲノム医療実現推進のためのバイオバンク利活用促進に向けたバイオバンク・ネットワーク構築とバイオバンク利活用促進利活用促進に関する研究開発」に参画する以下14のバイオバンクによるネットワーク。
<ネットワーク参画バイオバンク>(2024年2月現在)
バイオバンク・ジャパン (BBJ)
東北メディカル・メガバンク計画(TMM)
ナショナルセンター・バイオバンクネットワーク (NCBN)
・ 国立がん研究センター(NCC)
・ 国立循環器病研究センター(NCVC)
・ 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
・ 国立国際医療研究センター(NCGM)
・ 国立成育医療研究センター(NCCHD)
・ 国立長寿医療研究センター(NCGG)
京都大学医学部附属病院クリニカルバイオリソースセンター (KUB)
東京医科歯科大学疾患バイオリソースセンター (TMD)
筑波大学附属病院つくばヒト組織バイオバンクセンター (THB)
岡山大学病院バイオバンク (OBB)
神戸大学医学部附属病院バイオリソースセンター(KBR)
信州大学医学部附属病院バイオバンク信州(BBS)
注2. バイオバンク横断検索システム
研究目的に合致する試料や情報が、どこのバイオバンクにどれだけ保管されているかについて簡単に無料で調べることができるウェブ上の検索システム。
2019年10月の初版公開以来、試料品質管理情報・同意情報の項目を追加した第2版(2020年11月)、疾患特異的臨床情報を追加した第3版(2021年9月)、前向き採取による試料を識別するための項目を追加した第4版(2023年3月)を公開、累次のアップデートを重ねながら運用を行っている。
https://www.biobank-network.jp/cross-search
(研究に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
統合データベース室
教授 荻島 創一(おぎしま そういち)
TEL: 022-274-6038
Email: ogishima*megabank.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道担当)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
広報戦略室
教授 長神 風二(ながみ ふうじ)
TEL: 022-717-7908
Email: tommo-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
〇材料科学高等研究所 教授 藪浩
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
【概要】
次世代のエネルギーデバイスには、高出力・高容量だけでなく環境負荷が低いことも求められます。しかし一般的な電池には、環境負荷が高くて資源量に制限のある様々な重金属やプラスチックが材料として多用されてきました。
東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の藪浩教授(主任研究者、同研究所水素科学GXオープンイノベーションセンター副センター長)、電力中央研究所の小野新平上席研究員、東北大学発ベンチャーのAZUL Energy株式会社(宮城県仙台市、伊藤晃寿社長)、英国のスタートアップであるAMPHICO(アンフィコ、登記名:Amphibio Ltd、英国ロンドン、亀井潤社長)からなる研究グループは、燃料電池と金属空気電池の一種であるマグネシウム空気電池(注3)を独自の安全な電極触媒と紙をベースに作製し、環境負荷の高い重金属やプラスチックをほとんど使わず、塩水という身近な材料をトリガーにウェアラブルデバイスを駆動するのに十分な1.8 Vの電圧と100 mW/cm2以上の出力、968.2 Wh/kg(Mg)の容量を示す高性能な「金属空気紙電池」を実現しました。
本電池は塩水をトリガーとして発電します。この特徴を活かし、コロナウイルス感染に伴う血中酸素濃度の低下を監視するウェアラブルなSpO2測定器の電源として、また、溺れた際に要救助者の位置を特定するGPSセンサーを搭載したスマートライフジャケットの電源として利用できることを実証しました。
本電池は高性能でありながら、土壌や海水中に豊富に存在するマグネシウム、安全な触媒、紙、炭素など、環境に優しい素材で構成されているため、廃棄時の環境負荷が非常に低く安全であり、様々なウェアラブルデバイスや非常用電源などへの応用が期待されます。
本研究成果は、現地時間の3月18日に英国化学会による科学誌RSC Applied Interfacesのオンライン速報版に掲載され、同誌のoutside coverにも採択されました。
図1. 金属空気紙電池の模式図と性能(左)、及び様々なウェアラブルデバイスへの実装(右上)。右下は用いた正極触媒の作製方法。
【用語解説】
注1. SpO2測定器
パルスオキシメーターとも呼ばれ、動脈における酸素飽和度(SpO2)を測定する医療機器。酸素に結合したヘモグロビンとしていないヘモグロビンでは色が異なることから、波長の異なる光を当ててセンサーが受け取るそれぞれの光の量を比較して飽和度を算出する。
注2.GPS
Global Positioning Systemの略で、米国防総省が開発した代表的な衛星測位システム(GNSS)。人工衛星を利用して現在位置を測定するシステムで、受信機が複数の衛星から電波を受信することで緯度・経度・高度を割り出すことができる。GNSSには他に日本の「みちびき」、EUのGalileo、ロシアのGLONASS、中国の「北斗」、インドのNAVICがある。
注3. マグネシウム空気電池
負極材料にリチウムより豊富なマグネシウムを用いた電池。水や食塩水を注ぐことで発電する。長期保存可能な使い切りの一次電池は実用化されており、非常用や災害用として販売されている。一方、繰り返し充放電できる二次電池は、次世代の蓄電池の1つとして注目されている。
(研究に関すること)
東北大学材料科学高等研究所 (WPI-AIMR)
教授 藪 浩(やぶ ひろし)
TEL: 022-217-5996
Email: hiroshi.yabu.d5*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学材料科学高等研究所 (WPI-AIMR)
広報戦略室
TEL: 022-217-6146
Email: aimr-outreach*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
〇大学院医学系研究科心療内科学分野 教授 福土審
研究室ウェブサイト
【概要】
千葉大学子どものこころの発達教育研究センターの須藤佑輔特任研究員、平野好幸教授らの研究チームは、全国5施設との共同研究により脳機能画像の大規模解析を実施し、世界で初めて神経性やせ症における脳機能異常の網羅的な解明を行いました。その結果明らかになった全脳45領域間の機能異常は、神経性やせ症の病態理解を深めると共に、同疾患の診断マーカーや治療上のターゲットになることが期待されます。
本研究成果は2024年3月19日に、学術誌Psychological Medicineのオンライン版で公開されました。
図1 神経性やせ症で生じていた機能的結合性の変化(模式図 赤線:機能亢進 青線:機能低下)
(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科心療内科学分野
教授 福土 審
TEL: 022-717-8162
E-mail: sfukudo*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
東北大学病院広報室
TEL: 022-717-8032
E-mail: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
募 集 人 員:1名
公募締切日:決定次第締切
加齢医学研究所 非臨床試験推進センター
白石 泰之
Email:staff*idac-preclinical.org
(*を@に変えてください)
募 集 人 員:2名
公募締切日:2024年4月30日(火)必着
※適任者が決まり次第、募集を終了します。
学際科学フロンティア研究所
Email:masaki.okumura.c8*tohoku.ac.jp
naomi.fukamachi.c3*tohoku.ac.jp
(*を@に変えて、二箇所にメールしてください)
面談には、ジュゼッペ・チッカローネ ローマ大学副学長の他、日本学の分野で本学との親交が深いイタリア東洋学研究所の教員を含む教職員6名も参加しました。
ローマ大学と本学は、1990年に大学間学術交流協定を締結して以来、日本学を中心に様々な分野で交流を行ってきました。
大野総長は、日本学国際学術ネットワーク「支倉リーグ」におけるローマ大学とのこれまでの連携に触れ、ネットワークを更に拡大させ、世界にインパクトを与えたいとの抱負を述べました。
チッカローネ副学長からは、昨年ローマ大学と本学の間に新たに締結された学生交流の覚書により、両大学間の交換留学が活発化されることへの期待が示されました。
今回の面談は、両大学の間に築き上げられてきた強い絆を再確認する機会となりました。また、両大学は今後より一層、研究交流や学生交流の促進を行っていくことで一致しました。
大野総長のローマ滞在中には、グローバルリーダー短期特別研修のためローマを訪れている本学の学生との懇談や、ローマ在住の同窓生との交流も行われました。
国際連携部国際企画課
TEL:022-217-4842
〇大学院農学研究科
准教授 加藤 俊治
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
【概要】
東北大学大学院農学研究科と株式会社 J-オイルミルズは2019年4月から取り組んできたJ-オイルミルズ 油脂イノベーション共同研究講座をさらに3年間延長し、2027 年 3 月 31 日まで開講することをお知らせします。
本共同研究講座は、これまで食用油脂の酸化について研究に取り組んでまいりました。食用油脂の適度な酸化は食品に好ましい風味を与える一方で、過度な酸化は食品の味や香りを損なう要因となっています。しかし、酸化のメカニズムは極めて複雑であるため、酸化を完全にコントロールする方法は確立されていません。
5年間にわたる共同研究で研究チームは酸化油脂を詳細に分析する方法を複数構築し、熱・光酸化によって生じる成分と生成経路を解明してきました。今回、共同研究講座を3年間延長することによって、油脂の酸化に関するさらなる基礎データ収集を進め、これまで得られた熱・光による油脂の酸化に関する知見やオリーブオイルの風味に関する知見を基に、油脂のおいしさや健康価値の創造、実用化を視野に入れた応用研究を展開していきます。
(研究に関すること)
東北大学大学院農学研究科
准教授 加藤 俊治
TEL: 022-757-4420
Email: shunji.kato.b5*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院農学研究科
総務係
TEL: 022-757-4003
Email: agr-syom*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
本事業(事業名:アジア型デンティストリーコンソーシアムによるマルチモーダルなグローバルリーダー育成)は、歯学研究科を中心に、「食べる」「話す」「味わう」等、「口」の機能を保障する歯学分野において、日中韓及びASEANの大学が連携して、文理異分野連携型・産官学連携型の歯学教育を通じた多様な価値観を受容し相互理解を深める学生交流を提供するもので、歯学研究科を中心に取組みを進めています。
今回行われた中間評価では、病院・研究室のバーチャル見学、民間企業とのワークショップ等、最新のIT技術を活用しながらの多様な工夫と取組が高く評価され、中でも「口」に関する文理融合・総合的なアプローチの展開(文理融合異分野連携科目の開講等)は非常に重要であるとのコメントがありました。また、学生交流に関しては、短期の学生交流やダブルディグリープログラムのほか、「サバティカル教員派遣・受入プログラム」が特筆すべき取組であるとの評価を受けました。
今後も本学はアジア型デンティストリーの確立・普及と、アジアの歯科医療・口腔保健ならびにその技術革新を先導する、マルチモーダルなグローバルリーダーの育成を進めて参ります。
【プロジェクトに関すること】
歯学研究科 世界展開力強化事業推進室
TEL: 022-717-8609
Email: tohoku-tenkai*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
【大学の世界展開力強化事業に関すること】
教育・学生支援部 留学生課
TEL: 022-795-4816
Email: tohoku-tenkai*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
〇多元物質科学研究所 教授 芥川智行
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
【概要】
有機材料は、その分子集合様式や分子間に働く様々な相互作用を化学的に制御することによって多彩な機能を引き出すことができます。現在の電子デバイスのほとんどはシリコンに代表される無機材料で作られていますが、有機材料に置き換えることによって、柔らかくて曲げに強い、真空装置がいらない印刷技術で、短時間で製造できるなど様々な利点があります。
研究グループは、高いホール移動度を有する半導体特性を有する有機材料のベンゾチアノベンゾチオフェン(BTBT)(注3)骨格に極性水素結合(注4)ネットワークを導入して強誘電性を発現させ、半導体特性との両立に成功しました。半導体特性と強誘電体特性は、外部電場に対して電流を流す性質と電荷を保持する性質であり互いに相反する物性であることから、その分子設計の指針は異なります。今回これらを両立させることにより、外部電場に応答可能な分子集合体の創製が可能となり、有機半導体特性のON/OFF制御の実現に成功しました。本成果は、次世代有機エレクトロニクスの機能制御のための技術開発に新たな可能性を拓くと期待されます。
本研究の成果は米国現地時間の2024年3月14日、学術誌Journal of the American Chemical Societyにてオンライン掲載されました。
なお本成果は、東北大学多元物質科学研究所 大学院生(大学院工学研究科)の三部宏平氏と芥川智行教授、信州大学学術研究院理学系の武田貴志准教授、新潟大学教育研究院自然科学系の星野哲久特任准教授、京都大学大学院工学研究科の関修平教授と松田若菜博士、東北大学大学院工学研究科の松本祐司教授と丸山伸伍准教授および山本俊介助教、同 大学院生(研究当時)の島田一輝氏と辻田香奈瑛氏らの共同研究によるものです。
図1.分子1の構造.赤:テトラデシルアミド基。青:BTBT骨格
【用語解説】
注1.半導体:電気を良く通す導体と絶縁体との中間の性質を持つ物質や材料。半導体を材料に用いたトランジスタや集積回路に利用されています。
注2.強誘電体:外部に電場がなくても双極子モーメントが整列しており、かつその方向が外部電場に対して反転できる物質です。双極子モーメントが自発的に整列した状態が強誘電状態でランダムな状態が常誘電体となり、温度により常誘電体-強誘電体相転移を示します。
注3.ベンゾチアノベンゾチオフェン(BTBT):2つのチオフェン環と二つのベンゼンが縮環した電子供与体であり、ホールをキャリアとする優れたp型有機半導体材料として有機エレクトロニクスで用いられています。
注4.極性水素結合:水素結合は、電気陰性度が大きな原子に共有結合で結びついた水素原子が、窒素、酸素、フッ素などの孤立電子対とつくる非共有結合性の引力的相互作用です。極性水素結合は、異なる種類の原子間に位置する水素原子から形成し、双極子モーメントが存在します。
(研究に関すること)
東北大学多元物質科学研究所
教授 芥川 智行(あくたがわ ともゆき)
TEL: 022-217-5653
Email: akutagawa*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学多元物質科学研究所 広報情報室
TEL: 022-217-5198
Email: press.tagen*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
〇金属材料研究所 助教 河口智也
金属材料研究所 教授 市坪哲
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
【概要】
資源として豊富なマグネシウム(Mg)を用いるマグネシウム蓄電池(Rechargeable Magnesium Battery: RMB)は、安価で安全・高容量な次々世代蓄電池として期待されています。RMBの実現には、Mgを円滑に挿入・脱離できる正極材料が必要ですが、Mgは固体中を移動しにくいことが高性能な正極材料の開発を阻んでいました。例えば、これまでに提案されてきたスピネル型構造(注2)の正極材料では、Mgの移動を促進するために150 ℃まで加熱する必要がありました。またMgを挿入することで、スピネル型構造からMgの移動がより困難な岩塩型構造(注3)に変化し、実質的に利用可能な容量が目減りした結果、電極が劣化することが問題でした。
東北大学金属材料研究所の河口智也 助教と市坪哲 教授らは、Mg以外に6種類の金属元素を混合することで、Mgの移動を促す空間を安定かつ大量に含む岩塩型構造の新たな正極材料を開発しました。岩塩型構造はMgの挿入・脱離が困難とされていましたが、90 ℃とこれまでよりも低い温度で挿入・脱離が実現できることを実証しました。広範囲にわたり容易に入手可能なMgを用いた蓄電池が実現すれば、資源を巡る国際的競争の緩和など、持続可能な社会の実現への貢献が期待されます。本成果は2024年3月15日10:00(英国時間)に、エネルギーに関する専門誌Journal of Materials Chemistry Aにオンラインで公開されました。
図1. マグネシウム蓄電池の概念図。リチウムイオン電池と同様に、Mgが正極と負極間を電解液を介して移動することで、蓄電池として作動する。従来型のリチウムイオン電池と大きく異なるのは、リチウムイオン電池では黒鉛が使用されていた負極材料に、容量が大きいマグネシウム金属を用いる点である。
【用語解説】
注1.マグネシウム蓄電池:負極に金属マグネシウム、正極に酸化物や硫化物を用いて繰り返し放電と充電ができる二次電池(蓄電池)。放電時はMg金属負極から電解液に溶解したマグネシウムイオンが、正極材料に挿入されることで作動します。マグネシウム電池は一度しか使用できない一次電池であるのに対して、マグネシウム蓄電池は充電することで、繰り返し使用できます。
注2.スピネル型構造:鉱物などでもみられる結晶構造の一種で、スピネル型構造の酸化物は一般にM3O4の組成式で表されます。この構造では、酸素が構成する面心立方格子の中で、カチオンが四面体位置の一部と、八面体位置の一部に一定の規則に従い占有します。酸素の数に対してカチオンの数は4分の3と少ないため、間隙が多くカチオンの移動に有利な構造です。実際、このことに由来して、初期のマグネシウム蓄電池の酸化物正極材料で、Mgの可逆的な挿入・脱離が確認されたのはスピネル型構造を有する材料でした。
注3.岩塩型構造:食塩(NaCl)に由来する結晶構造で、岩塩型構造の酸化物は一般にMOの組成式で表されます。この結晶構造では、原則的には酸素の面心立方格子内の八面体位置全てにカチオンが占有します。その結果、スピネル型構造とは異なり、酸素の数とカチオンの数が同数であるため、カチオンが動く隙間がほとんどない「密な」構造です。本研究では、カチオンの占有位置に意図的に空孔を導入することで、この結晶構造を有する正極材料の動作を実現しました。
(研究に関すること)
東北大学金属材料研究所 構造制御機能材料学研究部門
助教 河口 智也
TEL:022-215-2372
Email:tomoya.kawaguchi.b3*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
教授 市坪 哲
Email:tichi*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学金属材料研究所 情報企画室広報班
TEL:022-215-2144 FAX:022-215-2482
Email:press.imr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています
令和7年度(2025年度)採用分日本学術振興会特別研究員募集等に関する説明会」について、研究推進課YouTubeで配信を開始しましたのでぜひご覧ください。(※原則、本学学生及び教職員限定です。)
〇説明会(文系)
1. 特別研究員の制度説明及び申請書の書き方等の説明
講師:文学研究科 谷山 洋三 教授
2. 令和6年度特別研究員内定者による体験談
〇説明会(理系)
1. 特別研究員の制度説明及び申請書の書き方等の説明
講師:工学研究科 足立 幸志 教授
2. 令和6年度特別研究員内定者による体験談
日 時:2024年3月12日(火)配信開始
開催方式:オンライン開催(YouTube配信)
研究推進部 研究推進課
研究推進部 研究推進課 研究総務係
鈴木
電話:022-217-4840
Email:kenkyo*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
AIMECは2023年10月に海洋研究開発機構(JAMSTEC)との初の「アライアンス型の拠点」として同プログラムに採択されました。WPI-AIMECには須賀教授をはじめ、本学の様々な研究科、研究所の研究者らが主任研究者・AIMEC研究者として参画しています。
キックオフシンポジウムはWPIを代表して宇川プログラムディレクターの挨拶に始まり、本学の大野総長、JAMSTECの大和理事長らが各機関からのコミットメントについて話しました。
また、海洋生態系研究に関する社会との関連や最新の海洋観測技術についての基調講演やパネルディスカッションが開催され、海洋生態系の複雑性や安定性、海洋の生態系変動予測に関する活発な議論が行われました。
当日は現地参加・オンライン参加を合わせた約350名の参加者の半数以上が研究機関以外からの参加で、社会から広く興味を持たれていることがわかります。参加者の方々は、主任研究者らの研究紹介、パネルディスカッションに興味深く耳を傾けていました。東北大学では2件目となるWPI拠点の研究活動に多くの期待が寄せられています。
変動海洋エコシステム高等研究所研究推進企画部
TEL: 022-266-1071
Email: aimec-contact*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
本学と読売新聞が共同開催している入場無料のこの講座、 今年はいずれは誰にでも訪れる「老い」をテーマに開催します。
講演者の先生方にお答えいただくQ&Aコーナーもございます。
お申込みは先着順となっておりますので、お早めにお申し込みください。
日 時:2024年3月23日(土)
14:00 - 16:20(開場 13:30)
開催方式:現地 + オンライン(ライブ配信)
会 場:東北大学川内キャンパス 文科系総合講義棟2階 第1講義室
定 員: 200名
※先着順となります。
参加費用:無料
申込方法:申込フォーム、メールまたはハガキにてお申し込みください。
※オンライン参加(ライブ配信)は事前申込不要です。
申込締切:2024年3月18日(月)
東北大学、読売新聞東京本社
総務企画部 広報室 広報係
電話:022-217-4816
Email:koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
募 集 人 員:1名
公募締切日:2024年4月10日(水)必着
※採用者が決まり次第募集を締め切ります。
待遇等に関すること:
東北メディカル・メガバンク機構 総務係
電話:022-728-3964
職務内容に関すること:
東北メディカル・メガバンク機構 広報戦略室
電話:022‐717‐7908
募 集 人 員:1名
公募締切日:決定次第締切
生命科学研究科 統合生態分野
鈴木
電話:022-795-6696
Email:nature_positive_hub*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に変えてください)
募 集 人 員:1名
公募締切日:決定次第締切
生命科学研究科 統合生態分野
鈴木
電話:022-795-6696
Email:nature_positive_hub*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に変えてください)