7月17日、宮城県民会館で東北大学学友会吹奏楽部による、SUMMER CONCERT 2006が開催された。
この演奏会は毎年開催されているもので、ファーストステージとセカンドステージの2部構成で行われた。
昨年まではアンサンブルを含めた3部構成であったが、新しい会場を使用する上で、演奏会自体の形態も抜本的に見直した。
ファーストステージで演奏されたのは、フラッシングウインズ・架空の伝説のための前奏曲 『翠風の光』 より
『“La Saison Lumineuse du Vent Vert”,V・W』『Foojin-雷神』のクラシック4曲。
1曲目のヤン・ヴァンデルロースト作曲のフラッシングウインズは吹奏楽を志した者なら誰でも知っている名曲だ。
1部で特筆に値するのは、4曲目の 『Foojin-雷神』 これは俵屋宗達作の国宝、「風神・雷神図屏風」をイメージして櫛目朕之扶が作曲したもので、力強い和の世界観を洋の吹奏楽で表現した秀逸な作品。聞きどころは、中盤部の雷神の起こす雷をイメージした、打楽器群による迫力あふれる連打。速い連打で、なおかつ他楽器とそろえなければならなかったが、ズレることなく見事に演奏しきった。
訪れた観客の目は卓越した技術を見せつけたパーカッション陣に集まり、演奏終了と共に惜しみない拍手が送られた。
打って変わってセカンドステージでは、ブラボー・ブラス!やサザエさんなど、ポップ5曲が演奏された。
セカンドステージは演出にこだわり、宮城県民会館が誇る豊富な照明設備を用いて視覚に訴えることで、観客の楽曲に対する楽しさを増幅させようとした。また広い舞台を利用して寸劇もみせた。演奏陣の前をサザエさんが走り回るという、前代未聞の演出に驚かされたが、おおむね好評だった。
キャンパス外の会場で独立した演奏会をしたのは今回が初めて。
昨年までは川内記念講堂を使用していたが、記念講堂の修復工事によって計画の見通しが立たなかった為だ。
部の発展への新たな可能性を見出す足がかりとしての意味をこめて、宮城県民会館を選択した。同会館はプロの演奏会や演劇に使用されている、名高い会館だ。
「思い切って外に出たことで得たものが多かった」。実行委員長を務める、工学部2年の米崎は冒頭のあいさつで言った。宮城県民会館は川内記念講堂に比べて、大きさも音の反響も違う。また公的な会館であるため、会場に入っての練習時間が十分にとれない。感情的な対立を含む苦悩もあったという。
しかし観客に吹奏楽を楽しませるということを目標に、1年生45人を含む、総勢200人が一丸となった。単に演奏したいのではなく、観客を楽しませたい。ここに全員が一致した。
今回の演奏会で一皮むけた吹奏楽部。次回の演奏も十分に期待できる。なお次回は11月に行われる、第28回定期演奏会。