グローバルリーダー育成の教育基盤整備

1. 魅力ある国際コースの充実

東北大学は、「大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業(グローバル30)」(2009年―2013年)の拠点13大学の1つとして、海外から留学しやすい環境整備を進めてきました。特に、英語で学ぶことができる国際学位コース(Future Global Leadership Program)や交換留学プログラムの拡充、サマープログラムの実施に加えて、優秀な外国人留学生に対する総長特別奨学生制度の創設や、留学生支援の充実など、世界のリーディング・ユニバーシティにふさわしい質の高い教育で指導的人材を育成するために、制度、環境の整備を進めてきました。東北大学はこの取り組みを加速させ、より魅力的な国際コースの発展に努めていきます。

(1) 英語コースの設置

大学院レベルでは15コース、学部レベルでは3コースを設置しています。

(2) 短期留学生受入プログラム

より多くの優秀な留学生を受け入れるため、プログラムの多様化と拡充を図っています。人文社会系、理工系の額生を対象とした短期交換留学プログラムとサマープログラムを実施しています。

1. サマープログラム

TESP(理系)、TUJP(文系)、FGLサマースクールの実施

2. 単位取得(短期留学生受入プログラム)

JYPE、IPLA、DEEP、COLABSプログラムの実施

2. 経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援

本学は「グローバル人材育成推進事業(全学推進型)(平成26年度より:経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援)」に採択され、「大学の国際化のための ネットワーク形成推進事業(グローバル30)」と両方に採択された唯一の国立大学です。
これまで多くの外国人留学生を受け入れてきた実績を活かして特色ある教育プログラムを新設し、さらに本学学生の海外留学を促進するプログラムを組み合わせることによって、大学教育のグローバル化を加速させていきます。学生へ向けては、「東北大学グローバルリーダー育成プログラム」を新たに策定・実施し、産学官の様々な分野で新しい価値を創造できるような指導的人材を育成することを目指します。若い世代の「内向き志向」を克服し、国際的な産業競争力の向上や国と国の絆の強化を長期的な目標として、大学教育のグローバル化を推進する取り組みを行う事業に対して財政面から重点的に支援を行い、世界に貢献できる人材の育成と体制整備を推進するため、これまでの様々な取組を継承・発展させ、研究中心大学の強みを活かした特色ある施策を行っていきます。

(1) 大学のグローバル化

1. グローバルラーニングセンターの設置
2. キャンパスの国際化の推進
  • 国際共修授業(外国人留学生と日本人留学生がともに学ぶ授業)の拡充
  • 外国人留学生との混住寮の拡充
  • 外国人留学生支援ボランティアの奨励
  • グローバルキャンパスサポーター(GCS)制度の導入
3. 教育課程の国際通用性の向上
  • ラーニングアグリーメント制度の導入
  • GPA(Grade Point Average)の導入
  • 授業ナンバリングの導入
  • 課題解決型学習の展開

(2) グローバル人材育成

  • 東北大学グローバルリーダー育成プログラム(TGLプログラム)の実施
  • グローバルキャリア教育・支援
  • 産業界との連携
【東北大学グローバルリーダー育成プログラム(TGLプログラム)】

東北大学では平成25年度より全学部生を対象にした「TGLプログム」の実施を始めました。 これにより、グローバルマインドをすべての学部学生に持たせることを目指しています。 TGLプログラムでは高度な専門力を基盤に、海外研修を中心として、グローバル時代に求められる能力を正課授業・正課外活動を通じてバランスよく主体的に身に付けるよう指導しています。 このプログラムを通じて高度な専門力と専門分野を越えた鳥瞰力、コミュニケーション力、問題発見・解決力、異文化・国際理解力、リーダーシップ力を併せ持つグローバルリーダーの育成を推進しています。

(3) 外国語力向上

  • 正課英語授業の拡充
  • 課外英語学習講座の継続実施
  • 東北大学イングリッシュアカデミーの新設
  • 英語学習カウンセリングの実施
  • eラーニングシステムの利用促進

(4) 教員のグローバル教育力の向上

  • 外国人教員及び外国で学位を取得した者等の登用
  • グローバル教育に関する教員研修(FD)の充実
  • 英語による授業及び国際共修授業

(5) 日本人学生の海外留学促進

  • ラーニングアグリーメント制度の導入
  • 危機管理体制の整備
  • 短期海外研修プログラムの拡充
  • 留学アドバイジングの実施
  • 留学準備プログラムの開発
  • 入学前海外派遣プログラムの開発
【海外短期留学プログラム】

英語圏のみならず、アジア各国も含めた1か月程度の留学プログラム「スタディアブロードプログラム」(SAP)を拡充。協定校との共同開発を基本に、事前事後研修を徹底した質の高い実践的な海外研修を提供しています。学生の語学力向上、グローバルマインドの醸成を推進しています。

【国立大学初の「入学前海外研修」を実施】

東北大学にAO入試等で一足早く入学が決まった高校生を対象に、入学前海外研修(High School Bridging Program)を実施。 東北大学の協定校であるアメリカ・カリフォルニア大学リバーサイド校で授業及び現地学生との交流や、ホームステイ生活を通じてアメリカ文化の中に混在する多文化について理解を深めます。 入学前からトップレベルの大学で海外経験を積んだ意欲的な学生が増えることで、他の学生へ良い刺激になることを期待しています。

短期海外研修
「スタディアブロードプログラム」(SAP)
参加者の推移
83

(2011)

→
330

(2016)

  • 20

    2007

  • 30

    2008

  • 44

    2009

  • 81

    2010

  • 83

    2011

  • 121

    2012

  • 275

    2013

  • 285

    2014

  • 297

    2015

  • 330

    2016