電気料是正に対する抗議行動における
一部寮生らの暴挙について




 八木山3寮(以文寮・日就寮・霽風寮)と有朋寮における電気料の負担区分是正問題については、これまでの『学生協だより』において詳しくお知らせしてきました。6月29日に発行した『学生協だより』第3号では、一部寮生による妨害行為や威嚇的な示威・抗議行動についてお伝えし、6月の収納業務に際して行われた学寮専委員や学生協協議員に対する強要による口頭や文書での確約は無効であることを宣言しました。しかしながら、このような警告にもかかわらず写真入りのビラによる副総長や学寮専委員に対する悪質な嫌がらせは後を絶たず、きわめて憂慮すべき事態となっております。7月12日の深夜には、農学部研究棟の江原研究室付近の廊下や壁などに「逃亡弾劾、発見即セン滅」という字句の入った副総長の顔写真入りのビラ105枚が貼り付けられました。
 7月15日には、寮生が事務室に侵入し事務官を拘束するという異常な事態が発生しました。東北大学学生寮自治会連合主催の電気料是正反対の抗議行動に集まった寮生約90名が、副総長の出席が予想されていた学友会全学協議会の終了後の午後7時10分頃に、学務部庁舎内に乱入しました。寮生たちは、3階の事務室前に集まり、ドアを叩き、大声で中にいた学務部長に出てくることを強要し、それが叶わないと、最後に工具を使ってドアの蝶番を取り外して中に侵入しました。そして、室内の電話機のリダイヤル機能により、電話連絡先を調べたり、無断で室内の書類を物色しその一部を持ち去ったりしました。これらの違法行為は、到底容認できるものではなく、関係した諸君に厳重に注意するとともに、反省と自重を強く求めます。
 また、学務部長を本人の意に反し庁舎1階入り口前の中庭まで連れ出し、約1時間にわたり学務部長1人を大勢の寮生が幾重にも取り囲み、写真を撮り、耳元で大声で叫んだり、至近距離からマイクを使って、威嚇的に詰問して発言を強要し、罵詈雑言を浴びせるなどの行為に及びました。このような衆を頼んで個人を拘束し脅迫的な言辞を用いて攻撃することは、誰が対象であろうと、またそれが大学構内であっても決して許されるものではありません。
 本学は今回の件については、ただちに全学に告示するとともに、『学生協だより』第4号を発行することにしました。寮生諸君に熟慮ある行動をとることを希望するとともに、全学の教職員や一般の学生諸君にもご理解とご協力をお願いするものであります。なお、現在の電気料の負担区分問題は、本学が20年も前から寮生に是正を働きかけながら、上記4寮の寮生からは理解が得られず実現できないままになっていた問題です。昨年、会計検査院の3度目の指摘を受け、大学としては決断せざるを得ない局面に直面して、総合的な判断にもとづいて決定したという点を十分にご理解願いたいと思います。

(追記)
 7月請求分(6月使用分)電気料については、以文寮と霽風寮からは納入されましたが、日就寮と有朋寮からは、請求金額に満たない金額が納入されようとしたために、受け取るわけにはいきませんでした。

会  



(参考)


告    示

 平成10年7月15日(水)午後6時頃、片平キャンパス内学務部庁舎前において、電気料是正に反対する東北大学学生寮自治会連合による抗議行動が行われ、庁舎内にスピーカーを入れてアジ演説を行うなどし、庁舎内で開催されていた学友会全学協議会の審議の進行に支障を与えた。
 学友会全学協議会の終了後の午後7時10分頃には多数の寮生が庁舎内に乱入し、施錠していた事務室のドアの蝶番を工具を使って外し、事務室に無断で侵入した。
 事務室内にいた学務部長を、本人の意に反して庁舎前まで連れ出し、多数の寮生で取り囲み約1時間にわたり拘束し、耳元で大声で叫んだり、ハンドマイクを使い詰問を繰り返し、発言を強要するなどの暴力的行為を行った。
 さらに事務室の書類を無断で物色し、一部の書類を持ち去った。
 以上の行為は、違法な行為を含んでおり、一般社会においてはもちろんのこと、大学構内においても許されることではない。このような行為が再び行われるなら、問題を大学内で解決することが不可能になる恐れもある。
 大学はここに遺憾の意を伝えるとともに、今後このようなことを繰り返し行わないよう、関係した学生諸君の反省を強く求める。

  平成10年7月23日

副総長(学務等担当)  
会