2009年9月19日 第3回サイエンスカフェ・mini
心を観測する ~認知心理学から見た幸福~
コーディネーター:
岩崎 祥一 (いわさき しょういち) 東北大学大学情報科学研究科 教授
開催情報
開催日:2009年9月19日(土)18:00~19:45
会場 : 東北大学川内キャンパス内「Bee ARENA cafe」
ポスター(PDF 844KB)
概要
<プログラム>
1. 開会
2. Part1:講義 心理学的測定とは(途中心理検査を含む)(約45分)
3. Part1:ディスカッション(約10分)
4. Part2:講義 能動的な注意機能(約20分)
5. Part2:ディスカッション(約5分)
6. Part3:講義 社会の幸福度(約20分)
7. Part3:ディスカッション(約15分)
8. 閉会
当日の様子
開場から開会前までの時間では、参加者に今回の講義に関する心理検査(パソコンを使用する検査)を体験していただきました。
Part1 心理学的測定とはにおいては、岩崎教授から心理学的測定の特徴、幸福度の個人差、主観的判断と幸福度の関係などについて講義がありました。講義の途中ではアンケート型の心理検査に全員協力していただきました。そしてディスカッションでは心理検査の結果や個人の幸福感を中心に議論を行いました。
Part2 能動的な注意機能においては、まずパソコンを使って能動的注意機能を調べる心理検査(参加者の一部にカフェの開会前に体験していただいた検査)のデモンストレーションを行いました。その後、能動的な注意機能とは何であるのか、またその機能と幸福度の個人差との関係について教授が解説を行いました。ディスカッションでは講義資料にあったグラフの解釈等についての質問や議論がありました。
Part3 社会の幸福においては、まず国や地域・民族単位の幸福度についての講義を教授が行いました。講義の中では幸福度の国際比較、国民の主観的な幸福度と1人あたりの国民所得・社会格差・自殺率などのその国の社会的指標との間の関連性についての説明がありました。最後に社会の幸福度と国民性の関連など多様なテーマで議論を行いました。
<感想>
岩崎先生は、「幸福」という身近で興味深いテーマを科学的な視点に基づいてわかりやすく講義してくださったと思います。参加者の方々が真剣に聞いていらっしゃったのが印象に残りました。
一方で、今回はボランティアのほとんどにとって初めてのminiカフェであり、当初は不安もありました。しかし、足をお運びくださった参加者の方々がディスカッションで大変積極的に意見を述べてくださり、今回のカフェのコンセプト(目的)を達成できたと感じました。大変ありがとうございました。
<謝辞>
岩崎教授は幸福度を科学的に測定、研究するためにはどうしたらよいかを中心に大変興味深い講義をしてくださいました。また、準備段階ではボランティアとの打合せに貴重な時間の多くをさいてくださいました。先生のご厚意に感謝の意を申し上げます。
また、今回Bee Arena cafeを使用させていただいたことにより小規模ながらも良い雰囲気のminiカフェを運営することができました。Bee Arena cafeをお貸しくださった東北大学生協のご厚意にも感謝いたします。