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論理集積回路用の高性能垂直磁化TMR素子の開発に成功

国立大学法人東北大学(総長:井上明久/以下、東北大学)省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンターおよび電気通信研究所の池田正二准教授、大野英男教授のグループは株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)との産学連携研究により、半導体論理集積回路を不揮発化する高性能垂直磁化TMR 素子を開発しました。開発した素子は、絶縁体・磁性電極界面の大きな垂直磁気異方性を利用することにより、(1)素子寸法40nm における高い不揮発性、(2)124%の高いトンネル磁気抵抗比、(3)49μA の低い書込み電流、(4)半導体論理集積回路の標準製造工程で必要とされる350℃の熱処理耐性、という論理集積回路に用いるために必須の4 項目を世界で初めて同時に満足しました。また、新しく開発したTMR 素子では、これらの必須項目を(5)貴金属材料を用いずに実現しました。資源戦略上およびコスト上大きなアドバンテージとなります。なお、素子寸法40nm はメモリ換算で8Gbit のメモリ容量に相当します。このTMR 素子を用いて半導体論理集積回路を不揮発にすることにより、機器の高性能化・省エネルギー制御を司るシステムオンチップ論理集積回路の超低消費電力化に道が拓かれました。

本成果は、2010 年7 月11 日18:00(英国時間)に英国科学雑誌「Nature Materials」にオンラインで掲載されし
た。

 

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[お問い合わせ先]
東北大学 省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター 池田正二 准教授
東北大学 省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター 支援室 門脇豊 室長
TEL (022)217-6116
E-mail: sikeda◎riec.tohoku.ac.jp (◎を@に置き換えてください)

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