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原子のラットリング振動をテラヘルツ光で「撮影」

今回、東北大学・大学院理学研究科物理学専攻の豊田直樹教授のグループは、広島大学・ 大学院先端物質科学研究科の高畠敏郎教授、同大学院総合科学研究科の宇田川眞行教授の グループとの共同研究により、第1 種クラスレート化合物(化学式Ba8Ga16Ge30)における バリウムイオンのラットリング振動をテラヘルツ光で「撮影」することに成功した.ここ に、テラヘルツ光とはマイクロ波と赤外光の中間の周波数をもつ光である.実験は「時間 分割型分光」と呼ばれる方法によっているが、結晶を透過した光の電場ベクトルの時間変 化を超高速度カメラで追尾・記録する写真撮影と考えればよい

本研究の成果は、フィジカル・レビュー誌(米国物理学会発刊)6 月号で2 編の論文と して発表された.本実験研究は、森龍也、岩本慧、五嶋祥平、櫛引俊介、末國晃一郎など 多くの大学院・学部学生、および理論研究はフェローの松本秀樹博士らによってなされた. また、文部科学省からグローバルCOE プログラム(「材料インテグレーション」国際教育 研究拠点、東北大学)および諸科学研究費(基盤研究A「連続したナノ空間に閉じ込めら れた物質の伝導ダイナミックス」、特定領域研究「配列ナノ空間を利用した新物質科学」、 新学術領域研究「重い電子系の形成と秩序化」)の支援を受けた.

プレスリリース本文(PDF)

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