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室温で世界最高(1056%)の磁気抵抗効果を示す素子の開発に成功 -消費電力を極限まで低減した環境対応型集積回路の実現に大きく前進-

この度,東北大学大学院工学研究科(工学研究科長:内山勝)の安藤康夫教授のグループは, 世界最高性能の強磁性トンネル接合(磁石を用いたナノ構造デバイス,以降MTJ(Magnetic Tunnel Junction))の開発に成功しました。MTJ は,消費電力を極限まで低減させた将来の環境 対応型電子デバイスとして期待されている不揮発性集積回路(不揮発性記憶機能と演算機能を一 体化させた集積回路)に不揮発性記憶機能の性質をもたせる役割を果たしている素子です。今回 の高性能MTJ 素子開発の成功は,不揮発性集積回路開発にとって大きなブレークスルーであり, 同集積回路の実現に向けて大きな前進となりました。

本研究は文部科学省「高機能・低消費電力スピンデバイス・ストレージ基盤技術の開発」(代表 者:大野英男,東北大学電気通信研究所附属ナノ・スピン実験施設 教授)において実施された ものです。また研究の初期段階における実験の一部は日本学術振興会の日中交流事業共同研究に より行われました。素子の作製にあたっては株式会社アルバックのご協力を得ました。本研究成 果は応用物理学会の論文誌「APEX (Applied Physics Express)」の7 月17 日付けオンライン版 に公開されます。

プレスリリース本文(PDF)

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