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セラミックス、高分子と均一に混合、高機能材料に道

日本経済新聞社がこの1年間に公表された主要な研究開発成果を評価する。「技術トレンド調査」をまとめたところ、実験用サルをはじめ医療・バイオテクノロジー分野の成果が上位に多くランキングされた。社会の値康志向を反映して医療・バイオテクノロジー関連の成果が高い評価を受けた。

医療バイオ系の成果が目立つ中で東北大学などによる新材料開発技術が10位に食い込んだ。高温高圧の条件にした「超臨界」と呼ぶ状態の水の中で、従来はうまく混ざらないセラミックスと高分子を一体にする。

この技術を用い、電気化学工業が軽くて放熱性の高い半導体基板を試作した。自動車部品に応用が見込め、2~3年後のサンプル出荷を計画している。東北大ではさらに、透明フィルムにセラミックスを混合する方法も検討中。反射防止効果の高い表示装置用フィルムを開発できるとみている。技術の実用性の高さが高く評価されている。(2010年1月14日(木)付 日経産業新聞)

[問合せ先] 多元物質科学研究所 阿尻 雅文 教授

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