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らせん形状のシリコンマイクロチューブ(多元物質科学研究所 森戸春彦助教)

東北大学 多元物質科学研究所(所長:河村純一教授)の森戸春彦助教、山根久典教授の研究グループは、これまでに類をみない「らせん形状のシリコンのマイクロチューブ」を作製することに成功しました。

 

シリコンは現代の高度情報化社会を支える重要な半導体材料であり、昨今の地球環境問題を受けて太陽電池材料としてのシリコンの利用も盛んになっています。資源が豊富で環境にもやさしい元素であるシリコンを利用した産業は、今後もますます発展することが予想されます。半導体素子や太陽電池に利用されるシリコンは板材や膜であり、これらはシリコン融液の固化や、シリコンを含む気体原料の化学反応を利用して作製されています。

 

本研究者らは、ナトリウムを利用した新たなシリコンの結晶作製法やシリコンを高純度化する方法について研究を進めるなかで、らせん形状を有するシリコンのマイクロチューブを発見しました。合成に用いた原料は、金属間化合物のナトリウムシリサイド(NaSi)です。

 

今回の発見が、マイクロデバイスの部材や触媒担体など、特異な形態や構造を活かしたシリコンの新たな用途の開拓につながり、シリコン産業の発展に貢献することを期待しています。

 

本詳細については、ドイツの応用化学雑誌の国際版Angewandte Chemie International Edition (http://www3.interscience.wiley.com/journal/26737/home)で4月12日にオンライン出版された論文をご覧下さい。作製方法については、特許出願済みです。

 

詳細

 

[お問い合わせ先]

東北大学多元物質科学研究所

担当者:助教 森戸春彦

E-mail: morito*tagen.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えて下さい)

Tel: (022)217-5814

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