本文へ
ここから本文です

抗体産生を調節する遺伝子回路を発見 -自己免疫疾患やアレルギーに対する治療戦略開発へ向けて-

抗体は形質細胞から分泌され、細菌やウイルスなどから体を守る重要な役割を担って いますが、その産生に異常があると膠原病など自己免疫疾患注1やアレルギーの原因と なることもあります。形質細胞はB リンパ球から分化し、この分化はマスター調節因 子Blimp-1 により促進されますが、その制御の機構はこれまで十分に解明されていませ んでした。このたび、東北大学大学院医学系研究科細胞生物学講座生物化学分野の武藤 哲彦講師、五十嵐和彦教授のグループは、東北大学国際高等研究教育機構、広島大学原 爆放射線医科学研究所などのグループと共同で、転写因子注2Bach2(バック2)がBlimp-1 (ブリンプ-1)遺伝子に結合し、その発現を抑えることにより、形質細胞分化と抗体産 生を抑えることを発見しました。Bach2 を持たないB 細胞は形質細胞への分化が亢進す ることから、Bach2 とその遺伝子回路は、自己免疫疾患やアレルギーの治療標的となる 可能性が考えられます。この発見は欧州の学術誌The EMBO Journal(欧州分子生物学機 構誌)の電子版に10 月15 日に発表されます。

 

詳細(プレスリリース本文)PDF

 

 

[問い合わせ先]

東北大学大学院医学系研究科・生物化学分野

教授 五十嵐和彦(いがらし かずひこ)

講師 武藤哲彦(むとう あきひこ)

電話 022-717-7596

FAX 022-717-7598

 

[報道担当]

東北大学大学院医学系研究科 広報室 長神 風二 (ながみ ふうじ)

電話 022-717-7908

FAX 022-717-7923

E-mail: f-nagami*med. tohoku.ac.jp(*を@に置き換えて下さい)

このページの先頭へ