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テラヘルツ光を用いて絶縁電線内部の見えない銅素線を非破壊・安全に可視化することに成功―被覆電線等の保守点検作業効率の大幅な向上に期待―

 東北大学大学院工学研究科 小山裕教授、同多元物質科学研究所 田邉匡生准教授、同研究科 中嶋かおり研究補助員、同研究科浜野知行実験補助員らの研究グループは通常の可視光や赤外線等では見る事ができない、絶縁被覆銅線・ケーブル内部の銅線を、人体に安全な新しい光であるテラヘルツ光を用いて可視化することに成功しました。テラヘルツ光がプラスチック等の高分子樹脂からなる外装被覆を容易に透過し、内部の銅等の金属からは強く反射する性質を活かした成果です。しかも内部の金属表面の極めて薄い錆の有無により反射の様子が大きく変化する特徴を活かして、電線内部の素線の断線やさび状態を、絶縁被覆を除去すること無く把握することが可能となります。これまで、絶縁電線のメンテナンスは、通電を遮断し、経験を積んだ作業員が、絶縁被覆を除去し目視で検査していましたが、本成果を適用することに依り、通電状態で絶縁被覆を除去すること無く、経験によらず素線の劣化状態を検査する事ができます。そのため、検査効率を大幅に向上する事ができます。この成果は、橋梁や自動車用鋼板等、塗装膜下の金属構造物の亀裂や腐食検知、被覆ケーブルの劣化検査等、広範囲に応用が期待できる新技術です。

 この結果は、米国ハワイで10月7日から開催される米国電気化学学会(ECS)で発表される予定です。

 

 

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 [問い合わせ先]

東北大学大学院工学研究科

知能デバイス材料学専攻 電光子情報材料学分野

教授 小山 裕 (オヤマ ユタカ)

〒980-8579  宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-11-1020

Tel:022-795-7327 Fax:022-795-7327

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