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独自のシリコンナノ構造を用いて効率50%超太陽電池を実現するための構造を理論的に解析

 東北大学・流体科学研究所および原子分子材料科学高等研究機構・寒川教授グループはこの度、鉄微粒子含有蛋白質(リステリアフェリティン)を用いた自己組織化による金属微粒子テンプレート技術と中性粒子ビーム加工技術の組み合わせにより形成するシリコンナノ円盤アレイ3次元超格子構造を用いた高効率中間バンド型シリコン量子ドット太陽電池のバンド構造を理論的に明らかにしました。5nm厚のSi/SiCの積層構造を積層して金属微粒子をマスクとして一括加工することで5nm径シリコンナノ円盤構造を2nm間隔で周期的に3次元配置し、その後、SiCで埋め込むというきわめて簡易な方法によりシリコン量子ドット超格子構造を実現できます。この構造をN型およびP型SiC層で挟み込むことで最大エネルギー変換効率50%以上の中間バンド型シリコン量子ドット太陽電池が実現できることを新たな計算手法を用いて理論的に明らかにしました。この結果は、実際に作製可能なシリコンナノ円盤アレイ3次元超格子構造により超高効率シリコン量子ドット太陽電池を実現できる可能性を具体的に示したということで画期的な成果であります。

 なお、この研究成果は、12月11日付の日刊工業新聞で紹介されるとともに、アメリカ・サンフランシスコで開催される国際電子デバイス会議(IEDM)にて発表されました。

 

[問い合わせ先]

東北大学・流体科学研究所
担当:寒川誠二、胡衛国
電話番号:022-217-5240

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