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津波、建物ごとに予測―東北大 発電所や工場、模擬実験―(流体科学研究所 石本 淳 教授)

 東北大学流体科学研究所の石本淳 教授らは、漂流物・震災がれきが混入した津波の衝撃力を評価するコンピューターシミュレーション(模擬実験)技術を開発しました。発電所や工場など比較的狭い地域が対象で、津波が車を流したり、流れた車が建物に衝突したりした際の状況を、数値データとCG (コンピューターグラフィックス)の動画で表します。防護壁をどう設置するかなど建物の設計などに役立てます。

 従来の津波のシミュレーション技術は、数百kmにわたる津波の流れや浸水域を大まかに推定するのが一般的。本シミュレーション技術を使えば、狭い地域を建物ごとに精密に予測でき、従来の津波の予測技術と組み合わせること により、さらなる予測精度向上が見込めます。

 本技術を自治体や電力会社、プラントを持つメーカーなどが利用する際は、空撮した地形や駐車場、資材置き場の場所、建設予定の建物の設計データなどをパソコンで入力するなど、比較的簡単な作業で済みます。得られた結果をもとに津波の防御や避難対策に役立ててもらいます。

 本研究成果は2013年1月24日 日経産業新聞 11ページに掲載されました。

 

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津波が堤防を乗り上げ、自動車を押し流そうとする様子をシミュレート

 

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[問い合わせ先]
石本 淳 教授
東北大学流体科学研究所 附属流体融合研究センター 実事象融合計算研究分野
電話: 022-217-5271
E-mail: ishimotojun*ieee.org(*を@に置き換えてください)
URL: http://alba.ifs.tohoku.ac.jp/

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