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高詳細な遠赤外線全天画像データを公開-赤外線天文衛星「あかり」の新しい観測データを研究者が利用可能に-

東北大学大学院理学研究科の服部誠准教授、東京大学大学院総合文化研究科の土井靖生助教、宇宙科学研究所宇宙物理学研究系の瀧田怜研究員、筑波大学計算科学研究センターの田中昌宏研究員の研究グループらは、このたび、高詳細な遠赤外線全天画像データを公開しました。

このたびの画像データは、「あかり」が行った全天の観測データを用いて、新しい全天の遠赤外線画像を作成しており、世界の研究者が利用するためのデータベースとして、星間物質の温度や分布を正確に測定したり、星間物質から星が作られ始める様子をくわしく調べたり、星間物質の背後に埋もれた宇宙背景放射の強さの分布を正確に測定するなど、天文学の非常に広い範囲の研究に貢献すると期待されます。

詳細(プレスリリース本文)PDF

「あかり」の観測した全天の遠赤外線画像。青:90マイクロメートル、赤:140マイクロメートルの2色合成で示す。中央に水平に伸びるのが天の川。銀河系の中心領域を画像の中心にした360°の範囲を示す。Sの字状に薄く見えるのは、太陽系内の塵による光。「あかり」は全天の99%以上の領域を観測し、詳細な全天の遠赤外線地図を描き出した。観測されなかった残り1%未満の領域が画像中に黒いスジ状に見られる。色の青いほどより温かい星間物質、赤いほどより冷たい星間物質の存在を示す。星間物質が温かい領域ほど、そこでより多くの新しい星が生まれつつあることを示す。

問い合わせ先

東北大学大学院理学研究科天文学専攻
准教授 服部 誠
電話番号:022-795-6509
Eメール:hattori*astr.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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