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震災後2年目の太平洋沿岸部で継続して高い抑うつ傾向~地域住民コホート調査の第二次報告~

 東北大学東北メディカル・メガバンク機構(機構長:山本雅之、以下、ToMMo)は、宮城県での地域住民コホート調査参加者のうち、平成25年度に特定健診会場で協力した約7千人分について分析しました。分析から、県内全体で28%の調査参加者に抑うつ症状がみられ、4%でPTSRの疑いがもたれました。調査参加者のうち、沿岸部の住民は内陸部の住民と比べて、これらの有病率が高い傾向がみられました。ToMMoでは、特に心理的な指標で問題を抱えた方々に対して、心理士による電話や面談による支援を行っており、支援実施は延べ600人以上にのぼっています。
 また、既に報告されている震災後急増した心不全による入院の影響から、増加が懸念されていた潜在性心不全(NT-pro BNP高値者)の割合やヘリコバクター・ピロリ菌の感染者の割合に内陸部と沿岸部で差がないことが明らかになりました。
 今後、コホート調査の結果の分析をさらに進め、震災後の住民の心身の健康に影響を及ぼしている身体的・心理的・社会的な諸要因を明らかにし、支援や復興策の充実に結びつけていきたいと考えております。

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問い合わせ先

東北大学東北メディカル・メガバンク機構
予防医学・疫学部門 個別化予防・疫学分野
教授 寳澤 篤  (ほうざわ あつし)
電話番号:022-718-5161

(報道担当)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
長神 風二 (ながみ ふうじ)
影山 麻衣子(かげやま まいこ)
電話番号:022-717-7908
ファックス:022-717-7923
Eメール:f-nagami*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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