本文へ
ここから本文です

量子雑音ストリーム暗号と量子鍵配送を組み合わせた高速・ 大容量秘匿光通信システムを世界で初めて実現

インターネット、携帯電話、光通信などのICT技術の発展と共に、高速・大容量な通信システムがグローバルに運用されています。そのような中で情報量は益々増え、やり取りする情報の安全性を確保することが極めて重要になってきています。
 東北大学電気通信研究所の中沢正隆教授と学習院大学の平野琢也教授のグループは、QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)と呼ばれるコヒーレントな多値信号を量子雑音の中に隠すQAM量子雑音暗号伝送技術(QAM/QNSC: QAM/Quantum Noise Stream Cipher)と、単一フォトンに近い極めて微弱なレーザー光で暗号の生成と解読のための鍵を安全に配信する量子鍵配送(QKD: Quantum Key Distribution)技術を組み合わせることにより、極めて安全でかつ高速・大容量な秘匿光通信システムを世界で初めて実現しました。量子暗号伝送において世界最速の単一チャンネル70 Gbit/sのデータ速度で100 kmの伝送に成功し、その有用性を実証しました。この新暗号技術は9月21日にドイツDusseldorfで開催されるヨーロッパ光通信国際会議(ECOC)で発表されます。

(a)

(b)

QAM型QNSC装置とQKD装置を組み合わせた70 Gbit/s-100 kmオンライン秘匿光通信システムの構成(a)と100km伝送後に異なる時間に復号化した4~128値QAM信号(b)

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学 電気通信研究所
教授 中沢 正隆
電話 022-217-5522
E-mail nakazawa*riec.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

このページの先頭へ