2017年 | プレスリリース・研究成果
メタボで胆石が増えるメカニズムを解明 ‐脂肪肝で生じる肝臓内酸素不足の意外な影響‐
東北大学大学院医学系研究科の糖尿病代謝内科学分野 山田 哲也准教授、浅井 洋一郎医員、片桐 秀樹教授らのグループは、同 消化器病態学分野(下瀬川 徹教授)、同病理診断学分野(笹野 公伸教授)、東北大学病院薬剤部(眞野 成康教授)山形大学医学部内科学第二(消化器内科学)講座(上野 義之教授)、東北大学加齢医学研究所分子腫瘍学研究分野(田中 耕三教授)らとの共同研究により、メタボリックシンドロームで胆石が増えるメカニズムを、遺伝子改変マウスを用いて解明しました。
メタボリックシンドロームにおいて、肝臓に脂肪が蓄積することにより肝臓内の一部の血流が減少すると、肝細胞における酸素不足が引き金となり、低酸素誘導因子HIF-1αが活性化されます。その結果、胆汁中への水の排出が低下することが原因となって胆汁が濃縮し、胆石が増えることが明らかとなりました。さらに、ヒトの胆石の原因としても、脂肪肝に伴う肝臓の酸素不足が重要であることが明らかになりました。本研究によって、脂肪肝に伴う胆石の病態解明や治療に貢献することが期待されます。
本研究成果は、2017年1月13日(現地時間)Gastroenterology誌(電子版)(アメリカ消化器病学会(AGA)の学会誌。IF:18.187)に掲載されました。
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科
糖尿病代謝内科学分野
准教授 山田 哲也(やまだ てつや)
電話番号:022-717-7611
Eメール:yamatetsu-tky*umin.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部
広報室
講師 稲田 仁(いなだ ひとし)
電話番号:022-717-7891
FAX番号:022-717-8187
Eメール:pr-office*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)