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アルツハイマー病治療薬シーズの開発に成功 -新しいメカニズムの治療薬の前臨床試験を終了-

 アルツハイマー病では記憶を維持するのに重要な神経伝達物質アセチルコリンの働きが低下します。東北大学大学院薬学研究科の福永浩司教授らの研究グループは新しいアルツハイマー病治療薬シーズを開発しました。研究グループはT型カルシウムチャネル活性化薬SAK3がアセチルコリン神経終末のカルシウム濃度を高めることにより、アセチルコリンの遊離を高めること、その結果、福永教授らが約30年前に発見した記憶分子CaMKIIを活性化することを証明しました。さらに、記憶と認知機能が改善することをアルツハイマー病モデルマウスで証明しました。

 本治療候補薬は、記憶に関わる神経伝達物質の遊離を高める世界初の薬です。さらには、既存の薬で治療が困難であったアルツハイマー型認知症の患者にも有効であることが期待できます。

 本成果は2017年1月16日(日本時間17日)にNeuropharmacology誌(電子版)に掲載されました。本研究は、文部科学省科学研究費助成事業及び国立研究開発法人日本医療研究開発機構AMEDの橋渡し研究加速ネットワークプログラムの支援を受けて行われました。

研究図画

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問い合わせ先

東北大学大学院薬学研究科
担当 福永浩司
電話:022-795-6836
E-mail:kfukunaga*m.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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