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マウスの切歯が伸び続けるメカニズムを解明 ‐歯の再生への応用に期待‐

 東北大学大学院歯学研究科小児発達歯科学分野の福本敏教授らのグループは、九州大学大学院歯学研究院の吉崎恵悟助教との共同研究により、マウスの切歯(前歯)が伸び続けるメカニズムを解明しました。
 ヒトの歯は一度形成されると、二度と再生することはありませんが、マウスなどのげっ歯類の切歯は歯が磨耗し削れても、一生涯伸び続けることができます。これはマウスの切歯の根元に幹細胞が存在し、この細胞が継続的にエナメル質を形成する細胞を供給することができるためですが、そのメカニズムは明らかではありませんでした。
 本研究は細胞外マトリックスの1つであるネフロネクチンが、歯の上皮細胞に発現し、上皮幹細胞からエナメル質を形成する細胞に変化させることを見いだした初の報告であり、本研究成果は歯の再生技術の開発に大きく貢献することが期待されます。
 本研究の成果は平成29年3月27日に英科学雑誌、Scientific Reports 誌電子版に掲載されました。

【研究のポイント】

  • 細胞外マトリックスの1つであるネフロネクチンが歯の上皮細胞に発現し、マウス切歯の上皮幹細胞からエナメル質を形成する細胞を誘導する。
  • ネフロネクチンの発現制御により、歯の上皮幹細胞の維持および増殖を制御することで、歯の再生に必要な細胞の大量調整が可能となる。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
小児発達歯科学分野
教授 福本 敏(ふくもと さとし)
電話:022-717-8380
E-mail:fukumoto*dent.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
総務係
堀田 さつき(ほりた さつき)
電話:022-717-8244
E-mail:den-syom*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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