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慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する新規治療 - バルーン肺動脈形成術は効果的で安全な治療法である -

 国の指定難病であるCTEPHは、体を動かす時に息苦しく感じる・すぐに疲れるといった症状が現れる難治性の疾患です。近年、従来の手術が適応できない"末梢型"CTEPHに対し、肺動脈バルーン形成術が行われており、肺動脈圧や運動能に対する短期的な改善効果が報告されています。東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野の下川 宏明教授、杉村 宏一郎講師、青木 竜男院内講師らの研究グループは、肺動脈バルーン形成術の短期的な効果だけでなく、より長期(慢性期)の血行動態と治療後の経過について詳細に検討し、この治療法がCTEPHに対して非常に効果的かつ高い安全性を示すことを報告しました。
 本研究成果は、2017年9月23日に、欧州心臓学会(European Society of Cardiology, ESC)の学会誌であるEuropean Heart Journal誌(電子版)に掲載されました。

ポイント

  • 国の指定難病である慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)は、肺の動脈に血栓が生じて血管が狭くなる・詰まることで肺高血圧症を引きおこす難治性の疾患である。
  • 肺動脈血栓を外科的に取り除く手術(肺動脈血栓内膜摘除術)が主な治療法であるが、約40%の患者は手術が適応できない"末梢型"CTEPHであり、治療後の経過が悪い。
  • 本研究では、"末梢型"CTEPHに対する新たな治療法として、バルーン肺動脈形成術が効果的で安全な治療法であることを示した。

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の原因と症状

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問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科循環器内科
教授 下川 宏明(しもかわ ひろあき)
電話番号:022-717-7152
Eメール:shimo*cardio.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
講師 稲田 仁(いなだ ひとし)
電話番号:022-717-7891
FAX番号:022-717-8187
Eメール:pr-office*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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