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層状半導体GaSeの巨大なスピン軌道相互作用を発見 従来のグラフェンと異なる新しいスピントロニクス材料

発表のポイント

  • これまでのグラフェンにない優れたスピン特性を有す原子層トランジスタ材料
  • 従来のGaAsに比べて10倍以上大きなスピン軌道相互作用
  • 磁性体を一切用いないGaSeだけで構成できる新たな電界効果スピントランジスタへの期待

概要

国立大学法人東北大学大学院工学研究科高砂祥一博士前期課程学生(現 エプソン)、好田誠准教授、塩貝純一助教(現 同大金属材料研究所)、新田淳作教授らの研究グループは、同大大学院工学研究科小山裕教授の研究グループから提供された層状半導体GaSeが、従来のGaAsに比べて10倍以上大きなスピン軌道相互作用を示すことを発見しました。

スピン軌道相互作用は、磁場を一切用いることなく電気的なスピン生成・操作・検出を可能にします。層状半導体GaSeは、強磁性体を一切用いない高速・低電力化が可能な新しい電界効果スピントランジスタの実現にむけて有望な材料である事を示しました。

本研究成果は、2017年10月30日に米国科学誌「Physical Review B, Rapid Communication」にオンラインで公開されました。なお、本研究は、独立行政法人 日本学術振興会 科学研究費助成事業の助成を受けて行われました。

図 作製したGaSe薄膜トランジスタ構造

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問い合わせ先

東北大学大学院工学研究科 
担当 新田淳作、好田誠
電話:022-795-7315, 7316
E-mail:nitta*material.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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