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東日本大震災からの復興 ~宮城県・女川町に海洋教育研究施設を再建~

2011年の東日本大震災で全壊した東北大学農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センター複合水域生産システム部(略称:女川フィールドセンター)が宮城県・女川町に再建され、9月20日、現地で竣工記念式典が開かれました。

施設のある女川町は、仙台市から北東に60kmほど離れた太平洋沿岸の町で、暖流・寒流が交わる豊かな世界有数の漁場をもち水産業が盛んな地です。女川フィールドセンターは、昭和8年(1933年)に開所した東北帝国大学理学部の海洋水産化学研究所を起源としており、約80年間、この豊かなフィールドで多くの学生を育て、また日本の水産業の発展を支える研究が行われてきました。

東日本大震災では女川町は、津波によって住宅の7割が流失、人口のおよそ1割の住民が犠牲となるという人知を超える甚大な被害を受けました。同センターも津波で研究実験棟、職員宿舎などの施設が全壊し、機器や研究データなどすべてが失われました。

今回再建された施設は、研究室、飼育実験室に 加え学生の滞在設備、研究者の居住スペースなどを備えた鉄筋5階建てで新築され、巨大津波にも耐えられるよう楕円の形状となっています。これまで同様に沿岸生態系の保全と生産に関するフィールド研究が行われるとともに、東北大学が代表を務める漁業等の復興を目指す「東北マリンサイエンス拠点形成事業」の拠点として活用されます。

震災から4年を経て以前と同じ場所に再建された施設において、81年におよぶ女川町との深い絆のもとに、東北の復興と日本の新生に貢献する教育研究を加速させていきます。

(取材:総務企画部広報課 石垣大夢)

当日の様子

再建された「複合生態フィールド教育センター」

当日の様子

木島明博教授(農学研究科)の案内でセンターを見学

当日の様子

再建されたセンターは女川の豊かな自然の中で研究を進める

当日の様子

恒温飼育実験施設

問い合わせ先

総務企画部広報課
TEL:022-217-4977
E-mail:koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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