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日中関係の今後は -エズラ・F・ヴォーゲル氏来日講演-


懸念材料の多い現在の日中関係を今後どうしたらよいのか。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著者で知られる米国ハーバード大学名誉教授の社会学者、エズラ・F・ヴォーゲル氏が9月19日(金)、東北大学で講演を行いました。

会場となったのは、「近代中国の父」といわれる文豪・魯迅が学んだ「魯迅の階段教室」。「American Views on Sino-Japanese Relations ~日中関係をアメリカの視点から語る~」と題したこの講演会でヴォーゲル氏は、自身のおよそ40年にわたる日本と中国の研究をふまえ、今後日中がどのような対話をすればよいのか提言しました。

ヴォーゲル氏は日中国交正常化以降の技術・文化交流など関係が良好だったことに触れ、90年代以降の状況については、両国がともに勉強不足、理解不足であることを指摘しました。また、関係向上の処方箋として2国とも刺激を与えないことが大事であるとし、その具体的な方法について述べました。そして、「日本は平和のために尽くしてきた事実をもっと西洋にも誇るべき」と流暢な日本語で語り、集まったおよそ80人の聴講者からは大きな拍手が送られました。

講演をおこなうヴォーゲル氏

魯迅の階段教室に集まった聴講者

また講演前、東北大学の個別インタビューに応じたヴォーゲル氏は、仙台市内の復興の速さに驚いたと述べ、復興のために尽力している人々の努力を称えました。また、自国のことを学び、幅広い視野をもった人間を育てることが大学の使命だと言及。言語の大切さにも触れ、「賢くしゃべろうとするのではなく、明確に分かりやすく話すことこそが人前でのスピーチに大切」とスピーチの秘訣も伝授しました。

ヴォーゲル氏のインタビュー動画は、ここからご覧いただけます。
YouTube東北大学チャンネル

個別インタビューに応じたヴォーゲル氏

(取材:総務企画部広報課 藤村由紀子)

問い合わせ先

総務企画部広報課
TEL:022-217-4977
E-mail:koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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