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2011年東北沖地震後の地殻変動の要因を解明

東北大学災害科学国際研究所・日野亮太教授,大学院理学研究科・三浦 哲教授らの研究グループは,カナダ地質調査所(ビクトリア大学兼任)のKelin Wang教授らとともに,2011年東北地方太平洋沖地震の発生後に継続して進行している地殻変動の要因として,「粘弾性緩和」という過程が重要な役割を果たしていることをつきとめました。「粘弾性緩和」とは,震源域下深部のマントルが粘性をもつために地震時変動の影響が時間遅れを伴って発現する現象です。本研究では,震源域の海底における地殻変動観測とその観測結果に基づく数値シミュレーションにもとづき,この地殻変動の要因を解明することに成功しました。この成果によって,2011年の地震の震源となったプレート境界断層の動きを正確に把握することが可能となり,今後の大地震発生の予測に貢献することが期待されます。

この研究成果は,2014年9月17日に英国の科学雑誌「Nature」電子版に掲載されました。

図3

2011年東北地方太平洋沖地震後の地殻変動のシミュレーションに用いた地下構造モデル。地下を多数のブロックに分割してその相互作用から変形の時空間発展を計算する。紫色線はブロック境界。濃色のブロックは弾性体とし,それ以外については粘弾性を仮定している。地表の赤色シンボルは地殻変動の評価を行った観測地点。

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問い合わせ先

東北大学災害科学国際研究所
教授 日野 亮太
Eメール:hino*irides.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

東北大学大学院理学研究科
教授 三浦 哲
電話番号:022-225-1950
Eメール:miura*aob.gp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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