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バイオマスからのテトラヒドロフラン高収率合成法の開発~二酸化炭素排出削減に貢献~

 東北大学大学院工学研究科の冨重圭一教授、中川善直准教授らの研究グループは、株式会社ダイセルとの共同研究により、糖の発酵と脱水により得られる1,4-アンヒドロエリスリトールから、溶媒等で幅広く利用されるテトラヒドロフラン(THF)を高効率で合成する触媒反応系の開発に成功しました。この技術は、従来の石油由来C4化学品製造を代替し、二酸化炭素の排出削減に貢献します。また、近年のシェールガス革命に伴う石油由来C4製品供給の減少を補うことも期待されます。

 開発した反応系では、レニウムとパラジウムを酸化セリウムに担持させた触媒を用い、1,4-アンヒドロエリスリトールを水素還元することで99%以上の収率でTHFを得ることができます。反応速度および触媒の安定性もきわめて優れています。さらに、糖アルコール類の部分還元にも適用でき、キシリトールからペンタノール類、ソルビトールからヘキサンジオール類を85%以上の収率で得ることに成功しました。

 この成果は2014年12月17日付のワイリー社発行の学術雑誌Angewandte Chemie International Editionに掲載されました。

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問い合わせ先

東北大学大学院工学研究科
教授 冨重 圭一、准教授 中川 善直
TEL/FAX 022-795-7214
E-mail tomi*erec.che.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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