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L-Pシャント術の高齢者水頭症への効果を世界で初めて立証

 特発性正常圧水頭症は、脳の中に液体がたまってしまい歩行障害や認知症、尿失禁といった症状を示す、高齢者で発症する病気です。東北大学大学院医学系研究科の森 悦朗(もり えつろう)教授、大阪大学大学院医学系研究科の数井 裕光(かずい ひろあき)講師、順天堂大学医学部の宮嶋 雅一(みやじま まさかず)先任准教授,洛和会音羽病院正常圧水頭症センター石川 正恒(いしかわ まさつね)センター長らのグループは、全国20施設と共同で、特発性正常圧水頭症に対する腰部くも膜下腔腹腔脳脊髄液短絡術(L-Pシャント術)の有用性を、多施設共同臨床試験により世界で初めて立証しました。従来、特発性正常圧水頭症の治療には脳室-腹腔シャント術(V-Pシャント術)が主流でしたが、脳の中にチューブを挿入するため脳を傷つけてしまう可能性がありました。本研究は、脳を傷つけない治療法であるL-Pシャント術の有用性を世界で初めて明確にした重要な報告です。
 本研究結果は、4月29日午前0時(イギリス時間、日本時間4月29日午前8時)のLancet Neurology誌(電子版)に掲載されます。本研究は、ジョンソン・エンド・ジョンソンと日本メジフィジックスの支援を受けて日本正常圧水頭症学会の研究プロジェクトとして行われました。

図1.脳脊髄液の流れと水頭症患者における脳室の拡大

図2.iNPHの3つの徴候(3徴)

図3.iNPHに対する治療法

図4.iNPHに対するL-Pシャントの効果


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問い合わせ先

東北大学大学院医学系研究科
教授 森 悦朗(もり えつろう)
電話:022-717- 7356
E-mail:morie*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

大阪大学大学院医学系研究科
講師 数井 裕光(かずい ひろあき)
電話:06-6879-3051
E-mail:kazui*psy.med.osaka-u.ac.jp(*を@に置き換えてください)

【報道担当】
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
講師 稲田 仁(いなだ ひとし)
電話番号:022-717-7891
FAX番号:022-717-8187
E-mail: hinada*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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