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反強磁性体の新しい物理と応用を開拓~スピン・軌道相互作用を用いた磁化の制御に成功~

内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の佐橋政司プログラム・マネージャーの研究開発プログラム、及び文部科学省「未来社会実現のためのICT基盤技術の研究開発」の一環として、東北大学電気通信研究所の大野英男教授(同大学省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター(以下、CSIS)・センター長、国際集積エレクトロニクス研究開発センター(以下、CIES)・教授、原子分子材料科学高等研究機構・主任研究者兼任)、CSISの深見俊輔准教授(CIES・准教授兼任)らは、反強磁性体に電流を流すとスピン(磁気)の流れが生じることを見出し、これによって隣接する強磁性体の磁化を反転させることに世界で初めて成功しました。

今回得られた成果は、反強磁性体やスピン輸送現象の新しい物理を切り拓くものであり、また超低消費電力集積回路の開発を促進することも期待されます。またアナログ的な振る舞いについては生体におけるシナプスの動作様式と類似していることから、現在様々な技術階層で研究が行われている脳型情報処理を実現するキーデバイスとしても期待されます。  
 本研究成果は、2016年2月15日(英国時間)に英国科学誌「Nature Materials」のオンライン速報版で公開されました。

作製した反強磁性体と強磁性体の積層膜からなるスピン軌道トルク磁化反転素子の模式図

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問い合わせ先

<研究に関すること>
深見俊輔(フカミ シュンスケ)
東北大学 省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター
Tel/FAX: 022-217-5555
E-mail: s-fukami*csis.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

<報道担当>
東北大学 電気通信研究所 総務係
Tel/FAX: 022-217-5420
E-mail: somu*riec.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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