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「電池材料(一酸化シリコン(SiO))の複雑に入り組んだナノスケール構造」をめぐる論争に決着

-次世代電池開発へ向けた電池の仕組み解明の新たな道を開拓-

東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の平田秋彦准教授、陳明偉教授の研究グループは、物質・材料研究機構の小原真司主幹研究員、(株)日産アークデバイス機能解析部の今井英人部長の研究グループ、科学技術振興機構及び高輝度光科学研究センターと共同で、アモルファス一酸化シリコン(SiO)の構造解明に世界で初めて成功しました。
 アモルファスSiOは、原子の並び方が乱れ、かつ、複雑に入り組んだナノスケール構造を持っていることから、その全貌の解明が極めて困難でした。今回、オングストロームビーム電子回折、大型放射光施設SPring-8 BL04B2における放射光高エネルギーX線散乱による原子レベル構造解析及び不均一原子~ナノレベル計算機シミュレーションの連携により、その内部構造の可視化を達成しました。アモルファスSiOは高容量リチウムイオン電池の電極材料として注目されていることから、本手法による構造解明によって、電池における充放電機構の理解の更なる進展、新規電極材料開発の促進が期待されます。
 本成果は、平成28年5月13日18時(日本時間)に、英国科学総合誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。

不均一なアモルファス一酸化シリコンの構造解析の概略図

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問い合わせ先

《研究に関すること》
東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 (AIMR) 
准教授 平田 秋彦
Tel:022-217-5990 
E-mail:hirata*wpi-aimr.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

《報道に関すること》
東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)  
広報・アウトリーチオフィス
Tel:022-217-6146
E-mail:aimr-outreach*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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