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導電性・耐食性に優れた 大表面積スポンジ状グラフェンの開発に成功 ~ナノ細孔が柔軟に変形~

東北大学多元物質科学研究所の西原洋知准教授及び京谷 隆教授、アリカンテ大学(スペイン)のベレンガー ラウル博士らの研究グループは、細孔壁が主に単層グラフェンから成るメソ多孔体「グラフェンメソスポンジ」を開発しました。活性炭のような高い比表面積を有しながら、黒鉛のような導電性と耐食性に優れる、約5.8nmの微小な穴(細孔)をもつスポンジ状の材料です。高い電圧をかけても劣化しないため、この材料を用いた電気二重層キャパシタにおいて、従来の2倍以上のエネルギー密度を達成しました。この材料は、燃料電池など多孔性と耐食性の両立が求められる様々な場面での応用が期待できます。さらに、柔軟かつ強靭なグラフェンの性質から、この材料は柔軟性に優れ、細孔の大きさを0.7 nm以下まで可逆的に変形できます。まるでスポンジのように、ナノサイズの細孔内部に取り入れる物質の量を外力によって調節することができるため、新しい原理に基づくエネルギー変換デバイスの構築に繋がると期待されます。
 本成果は、平成28年7月14日(ドイツ時間)にAdvanced Functional Materials誌にてオンライン公開されます。

グラフェンメソスポンジ(GMS)の合成スキーム

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問い合わせ先

(研究関連)
東北大学多元物質科学研究所 
教授 京谷 隆(きょうたに たかし)
電話:022-217-5625
E-mail:kyotani*tagen.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道関連)
東北大学多元物質科学研究所 
総務課総務係
電話:022-217-5204
E-mail:soumu*tagen.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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