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世界初:緑内障分類の自動化方法の開発 ‐多様な緑内障病態の細分化、個別化医療への足がかりへ‐

 東北大学大学院医学系研究科 眼科学教室の中澤 徹(なかざわ とおる)教授らの研究グループは、株式会社トプコン 技術本部と協力して、緑内障の診療や治療方針の決定に有用となる緑内障分類を自動で行うソフトウエアを開発しました。緑内障においては眼圧が最も重要な危険因子ですが、眼血流や近視、血管の攣縮(スパスム)などが原因で緑内障が悪化することも知られています。眼圧以外の因子が緑内障に与える悪影響が大きいと、緑内障の主な治療法である眼圧下降治療だけでは緑内障の進行を食い止めることが困難になります。眼圧以外の危険因子(スパスム、近視、血流障害)と眼圧を反映した4つのグループに緑内障を分類することで治療の効率化が図れますが、その分類方法は検者の熟練を要し、また主観的な要素が大きく、一般の診療所では分類が難しいことが問題でした。
 本研究では、日本が世界をリードしている、スウェプトソース光断層計(OCT)という装置で撮像した視神経乳頭形状の計測値を用いて、自動で緑内障の4分類を行うことが出来ます。多様な病因や進行形態をとる緑内障診療において、全国どこでも標準化された緑内障病態の細分化や治療の個別化につながることが期待できます。
 本研究結果は、PLOS ONE誌に 8月24日午後2時(米国東部時間、日本時間8月25日午前3時)に掲載されました。本研究は、JST復興促進センターの支援を受けて行われました。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科眼科学分野
教授 中澤 徹(なかざわ とおる)
電話番号:022-717-7294
Eメール:ntoru*oph.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道担当)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
講師 稲田 仁(いなだ ひとし)
電話番号:022-717-7891
FAX番号:022-717-8187
Eメール:pr-office*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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