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東北メディカル・メガバンク機構「脳と心の健康調査」への参加者が4,000人に到達 ‐進捗報告と今後の展望の紹介‐

東北大学と岩手医科大学は、2012年から東日本大震災の被害からの復興事業として、東北メディカル・メガバンク計画に取り組み、東北大学は東北メディカル・メガバンク機構(機構長:山本雅之、以下ToMMo)を、岩手医科大学はいわて東北メディカル・メガバンク機構をそれぞれ設立して事業を進めています。両機構は、宮城・岩手両県の住民15万人に対し健康調査(コホート調査)を実施することを当初目標としておりましたが、2017年1月現在で、既に15万人を超える方々の参加を得ています。

ToMMoでは、2013年5月から地域住民コホート調査を、同7月から三世代コホート調査を開始しました。既に宮城県住人分だけで12万人以上が参加しています。

本調査では、東日本大震災の被災地居住者の脳と心の健康管理に貢献するため、両調査にご協力いただいた成人の参加者を対象に、脳及び大腿部(腰から膝)のMRI、脳認知力検査、国際的尺度に基づく自記式質問紙、およびメンタルヘルスケア推進室の臨床心理士による面談から構成される「脳と心の健康調査」を、2014年7月より開始しています。最新式3テスラMRI機器(Philips製、Ingenia 3.0T)を2台並行して用いることにより、高い精度で統合可能な脳MRI画像の収集を大規模に行っています。

本事業は、文部科学省・AMEDによる東北メディカル・メガバンク計画の一環として行われています。

  • 「脳と心の健康調査」に、2016年12月末時点で4,016人の方にご参加いただきました。脳MRI検査、認知検査および対面式心理検査を組み合わせた当調査は一般住民を対象としたMRI検査としては国内最大のもので、最終的に1万人の方の参加を目指しています。
  • 収集したデータの一部は、医師による読影・評価の後に参加者の方々へ回付することで、被災地等での健康管理に貢献しています。特に、緊急性のある偶発所見を見つけた場合には医療機関での診断・治療をお勧めしています。このお知らせ(緊急回付)を現在までに83件実施しました。
  • 脳MRI検査は全対象者に対し、単一施設で、同一の最新式3テスラ機器を用い同一のプロトコルで行われており、高い精度で統合可能な大規模データベース構築に資するものです。調査データは、国内外の研究機関が活用できる形でデータベース化を行っており、今後順次公開される予定で、自然災害に関連した脳MRIデータベースとしては、世界最大規模となります。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(調査に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
地域医療支援部門 脳画像解析医学分野
教授 瀧 靖之(たき やすゆき)
電話番号:022-717-8556
Eメール:yasuyuki.taki.c7*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
広報戦略室
長神 風二(ながみ ふうじ)
電話番号:022-717-7908
FAX番号:022-717-7923
Eメール:f-nagami*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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