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銅の薄膜内に人工的に誘起した磁化が膜面に垂直方向を向くことを実証

 東京大学大学院理学系研究科の岡林潤准教授、同大学院工学系研究科の千葉大地准教授、小山知弘助教、高輝度光科学研究センターの鈴木基寛主幹研究員、東北大学電気通信研究所の白井正文教授、辻川雅人助教による研究チームは、薄膜に対して垂直方向に磁石の性質が生じるコバルト(Co)と白金(Pt)の界面に銅(Cu)を挿入することで、Cuに磁石の性質が滲みだすことを、放射光を用いたX線磁気円二色性(XMCD)により初めて明らかにしました。特に、CoとPtの影響によりCuの磁化が膜面に対して垂直方向に向くことを世界で初めて実証しました。得られた結果は、磁性体と非磁性体が接合した界面に誘起される磁性に関する基礎物理学の理解を進展させるのみでなく、スピンを操作して低消費電力にて動作するスピントロニクス素子の設計においても重要な役割を果たすことが期待されます。
 本成果は、2017年4月13日(英国時間午前10時)に、英国科学雑誌「Scientific Reports」のオンライン版に掲載されました。なお、本研究は科研費基盤研究(S), (B)の助成を受けて実施されました。

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問い合わせ先

<研究に関すること>
東北大学電気通信研究所
スピントロニクス学術連携研究教育センター
助教 辻川雅人(つじかわまさひと)
電話:022-217-5077
E-mail:t-masa*riec.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えて下さい)

<報道に関すること>
東北大学電気通信研究所
総務係
電話:022‐217‐5420
E-mail:somu*riec.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えて下さい)

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