本文へ
ここから本文です

ファカルティレッド(FL)プログラム「CHaNGE」をカナダで実施しました

このたび、東北大学の新しいファカルティレッド(FL)プログラムTohoku CHaNGE summer program 2017に参加した法学部、経済学部、理学部、歯学部、工学部及び農学部の学生14人が、グローバルラーニングセンターのMartin Robert准教授の引率のもと、2週間の海外研修(9月9日〜24日)から帰国しました。「CHaNGE」と呼ばれるプログラム名は、カナダの遺産と自然のグループの経験を意味し、歴史、文化、多様性、自然環境と気候変動の問題に焦点を当てています。

このプログラムは、モントリオールとオタワの教育機関等で実施され、関連機関でのセミナーとフィールドトリップが毎日開催されました。
 多くの短期留学プログラムは、主に言語の学習と取得に基づいていますが、CHaNGEプログラムでは、英語を使用した幅広い学習体験に焦点を当てています。 ツアーは、主に英語での学習体験を目的としていましたが、公共の場ではフランス語が広く話されているというカナダおける言語的な側面も経験することができました。また、今年はモントリオール37周年記念とカナダ150周年記念であることから、この華やかな歴史を祝う特別イベントが開催されていました。
 プログラムの焦点は比較的広いものの、それぞれの関連性に対する理解は重要です。Robert准教授は、「私は、歴史、文化、自然環境が強く結びついていて、意外な形でお互いを形作っていることを学生に理解してもらいたい。このプログラムを通して時々見過ごされているこれらの繋がりに対する意識の向上に貢献できることを願っています。」とコメントしました。

参加学生は、マギル大学、モントリオール大学と提携しているモントリオール工科大学、地域における気候及び気候変動への適応に関する非営利団体ウーラヌス、東北大学の協定校であるオタワ大学など、カナダの一流大学の様々な分野の著名な教員や研究者から学ぶ機会を得ました。

ツアーはマギル大学のケベック研究プログラムで始まり、ケベック研究理事長であるÉric Bélanger教授とMary Anne Poutanenさんによって、歴史、文化の多様性、遺産についての講義が行われました。 翌日、地域社会牽引者であるナクセットさんによるゲスト講演と、モントリオールのすぐ南にあるモホーク国のKahnawà:keへの訪問を経て、カナダ先住民族について議論を行いました。これらの経験は参加者全員が目を見張るような経験でした。さらに、モントリオールにおける個性的な言語文化、多文化主義、都市農業、ユダヤ人モントリオール機関のガイドツアーは、この充実した多様なプログラムの議題になりました。

モントリオール工科大学では、Paul Stuart教授によって最先端の学問である生物経済学とライフサイクル方法論について学びました。これらを活かすことで、技術者は環境にやさしい製品を開発することができます。工学部の学生である阿部瑞樹さんは、「講義にて、製造の影響を評価し環境にやさしいシステムを設計するという工学の重要な考え方を学びました。この経験が将来的にエンジニアとして自分の進路を導いていくことは間違いないと確信しています! 」とコメントしました。 また参加学生は、キャンパスツアーを行ってくれたモントリオール工科大学の学生による地元の料理のもてなしとモントリオールのパノラマの景色を通して、異文化交流する絶好の機会を得ました。

ウーラヌスでは、Alain Bourque気候変動科学事務局長より、気候変動の具体的な影響とケベック州とカナダにおける気候変動を緩和する準備について学習しました。この講義は、カナダにおける問題のみならず、災害の多い日本にとっても非常に重要です。

モンテベロ近郊の自然保護区では、3日間のケベック州南部特有の動植物を探検する森林や湖畔のガイド付きツアー体験をしました。野生動物は直接観察するのが容易ではないため、自動システムによって撮影された画像を見学しました。さらに、近隣のパルク・オメガというサファリを訪問し、十数種類のカナダの大型動物を車中から観察しました。経済学部2年生の横山茉優さんは、「日本では気付かなかった自然の美しさについて知ることができました」とコメントしました。

オタワ大学では、世界的な専門家であるLuke Copland教授とそのチームから氷河について学び、どのようにカナダの地形と景観が形成されたのか学びました。参加学生は、ガティノー公園の岩石について、今もその痕跡がどうして残っているのかを調べました。
 この日は、翌日のカナダの歴史と多文化主義に関するセミナーや議会訪問の紹介として、歴史博物館のカナダ歴史博覧会への夜間訪問を行い、大勢のボランティア学生と仲間として活動することで新しい友情を育みました。農学部1年生の奈良茉央子さんは「オタワでは、オタワ大学の学生と話す機会がたくさんありました。私は彼らの態度に感銘を受けました。私自身についてもっと真剣に考えなければならないことに気付きました。」とコメントしました。このような異文化間交流は、このプログラムにおいてとても価値のあるものです。この忘れられない経験をもってプログラムは終了しました。

CHaNGEプログラムは、記憶に残る特別な体験を学生に提供しました。また、参加機関の交流により東北大学とカナダの地元学生に新しい友好関係が築かれたことでしょう。

問い合わせ先

高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター
准教授 ロベール・マルタン(Martin ROBERT)
E-mail:mrobert*m.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

このページの先頭へ