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RSウイルスの再感染で抗原部位にアミノ酸置換を発見

【発表のポイント】

  • RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)に再感染した4名の小児から検出されたウイルスは、抗原タンパク(FタンパクとGタンパク)の特定の部位にアミノ酸置換が見出された。
  • FタンパクとGタンパクのアミノ酸置換により抗原性が変化したウイルスが再感染を引き起こした可能性がある。
  • Fタンパクのアミノ酸置換部位はRSウイルスのワクチン開発等で現在最も注目されている部位であり、抗ウイルス抗体製剤やワクチン等の抗ウイルス効果に影響を及ぼす可能性がある。

【研究概要】

東北大学医学系研究科微生物学分野の押谷 仁(おしたに ひとし)教授と岡本 道子(おかもと みちこ)助教らのグループは、急性呼吸器感染症の原因ウイルスであるRSウイルスの再感染に関与したウイルスの特徴的な変化を報告しました。本研究はウイルスのアミノ酸の置換がウイルスの抗原性に関与し、再感染が起こった可能性を初めて明らかにした重要な報告であり、未だ実用化されていないRSウイルスのワクチンの開発に貢献することが期待されます。

本研究成果は、2018年5月2日The Journal of Infectious Diseases(電子版)に掲載されました。本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)「フィリピン感染症研究拠点における国際共同研究の推進」および地球規模課題対応国際科学技術協力事業(SATREPS)「小児呼吸器感染症の病因解析・疫学に基づく予防・制御に関する研究」、国際協力機構(JICA)(SATREPS)、日本学術振興会科学研究費補助金(課題番号16H02642)の支援を受けて行われました。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科微生物学分野
 助教  岡本 道子(おかもと みちこ)
電話番号: 022-717-8211
Eメール: okamotom*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

(取材に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部 広報室
電話番号:022-717-7891
FAX番号:022-717-8187
Eメール:pr-office*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

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